2型糖尿病高齢者は早食いの方が良い?
今回は2型糖尿病高齢者にとっては早食いの方が良い側面がある可能性を示唆する研究論文をご紹介させていただきました.
食べるのが遅くことと筋肉量減少が関連しているといった結果ですね.
こういった結果を考えるとサルコペニア対策の観点からは,摂食速度にも細心の注意を払う必要性があるかもしれません.
早食いが筋肉量の維持に有利に働く機序としては,ゆっくり食べることでGLP-1やペプチドYYなどの食欲を抑制するように働くホルモンが分泌され摂取量が減ることや,食事誘発性熱産生が亢進することなどの影響が考えられるとされております.
一方で筋肉量が減少しているために嚥下機能が低下していて摂食速度が遅くなるという因果の逆転の影響も十分に考えられますね.
誤嚥のリスク等も含めて考える必要がある結果だと思います.