参考文献でよく見かける「in press」,「submitted」って何を意味するの?

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参考文献でよく見かける「in press」,「submitted」って何を意味するの?

理学療法士・作業療法士の皆様も論文を抄読する際に,参考文献一覧の各文献の最後に「in press」とか「submitted」と記載されているのを見かけたことありませんか?

でもこの「in press」,「submitted」って何を意味するのでしょうか?

今回は理学療法士・作業療法士の知っておきたい参考文献でよく見かける「in press」,「submitted」が何を意味するのかについて解説させていただきます.

white printer paper on white table

 

 

 

 

 

 

 

「in press」って?

論文を書くときの悩みの一つとして挙げられるのが未掲載の論文の取扱いです.

未掲載論文が自分自身が書いたもので,かつ既にアクセプトされていれば「in press」と明記することで通常の参考文献と同様に引用することが可能です.

一方で他人の未掲載論文を引用する場合には,実際に掲載予定であることの証明と著者の許可が求められ,面倒なことになりますので,実際には知り合いでもない限り他人の未掲載論文を参考文献で引用するのは避けたほうが無難です.

アクセプトされたけれどもまだ掲載されていない論文の参考文献には「in press」と表記するのが一般的ですが,別の表現として「forthcoming」と明示することもあります.

雑誌によっては自分自身の論文であっても,アクセプト済みだという証明書と,論文引用の許可書が必要な場合もあります.

 

 

 

 

 

 

 

「submitted」って?

またよくあるのが「submitted」といった表現です.

これは「投稿済み」といった状況を表す表現ですが,実はこの「submitted」の段階で引用論文として用いるのは誤りです.

投稿しただけの論文や執筆中の論文を引用してはいけません.

そりゃそうですよね.

アクセプトもされたいないような投稿しただけの論文を引用論文として用いるのは問題があるでしょう.

基本的には投稿しているがアクセプトされていない論文は引用すべきではありません.

 

 

 

 

 

 

 

「in preparation」って?

「in preparation」なんて表現もよく見かけます.

これは準備中といった状況を表す表現ですが,この場合にも投稿しただけの論文や執筆中の論文を引用してはいけません.

「in preparation」なんて表現を見かけたら不適切な論文だと考えて良いでしょう.

 

 

 

 

 

 

「personal communication」って?

最近は「personal communication」といった表現もよく見ます.

「personal communication」といのは個人的なソースからの内容の情報です.

公の情報源では入手できない重大な情報を伝えるものでないかぎり,引用は避けるべきです.

参考文献はすべて,公共のソースから入手可能なものであり,電子メールでのやりとり等,個人的なソースから得た情報はデータの回収が不可能なので,参考文献として引用してはいけません.

ただしその情報が絶対に必要で,かつ公的な情報源からは入手できないという場合,参考文献リストではなく本文中に「personal communication」として,情報提供者の氏名と,情報を入手した日付を明記すれば論文中に掲載できるとしている雑誌もあります.

当然この場合にも情報提供者から使用許可書を得ておく必要があります.

 

今回は理学療法士・作業療法士の知っておきたい参考文献でよく見かける「in press」,「submitted」が何を意味するのかについて解説させていただきました.

結論から申し上げますと「in press」は適当,「submitted」は不適ということになりますね.

またでも「in press」とする場合には,雑誌によっては決められた手続きが必要だということですね.

 

 

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