理学療法・作業療法業界における死語 まだ死語を使って周りを凍りつかせていませんか?

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理学療法・作業療法業界における死語 まだ死語を使って周りを凍りつかせていませんか?

死語って耳にすると本当に恥ずかしいですよね?

例えば私がここ最近耳にした死語でいうと,「アベック」って言葉です.

怖いのはこれは死語だとわかる人はいいのですが,死語すぎて既に何を意味しているのかが伝わらないこともあります.

理学療法士や作業療法士の業界でも死語ってけっこうありますよね?

死語を使っていると,この人知識をアップデートしてないな,何時代の知識で仕事しているんだなんて思ってしまいます.

今回は皆さんが死語を使って周りを凍りつかせなくてすむように,理学療法・作業療法業界における死語についていくつか例を挙げながら考えてみたいと思います.

aerial view of snow covered mountains

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

維持期

病期の分類として急性期→回復期→維持期と使われてきましたが,維持という言葉の持つ意味がリハビリテーション領域ではネガティブにとらえられることもあり,維持期といった用語は用いられることが無くなりました.

最近は「生活期」と表現されることが多いと思います.

先輩理学療法士・作業療法士が「維持期」という言葉を使っていたら,恥ずかしいので「生活期」という言葉に修正してあげましょう.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訓練

これは養成校の環境によるところも多いと思いますが,「訓練」というワードを頻繁に用いる理学療法士・作業療法士って古いですよね.

戦争時代を経験した,現在の高齢者にとって「訓練」という言葉はあまり良い印象がありません.

また「訓練」といった言葉を使うと,理学療法士・作業療法士とクライアントとの関係性に上限関係が成り立ってしまいます.

そのため最近はこの「訓練」という言葉が用いられることは少なくなってきております.

先輩理学療法士・作業療法士が「訓練」という言葉を使っていたら,「訓練」は「練習」や「トレーニング」に修正するように教えてあげましょう.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バイザー

これはまだ使っている方も多いと思いますが,臨床実習教育に真剣に取り組まれている理学療法士・作業療法士の方であれば既に「バイザー」といった言葉は死語になっているかと思います.

そもそもバイザーの語源ですが,スーパーバイザー(supervisor)に由来するという点は皆様もご存じだと思います.

スーパーバイザーというのは現場の監視・監督という意味を持ちます.

われわれ理学療法士・作業療法士の業界ではこのスーパーバイザーが略され,バイザー(英語:visor)となったようですが,このバイザーという用語だけ聞くと,帽子の目庇を想像してしまいます.

スーパーバイザーやケースバイザーという言葉も今後ますます死語になっていくと思います.

今後は「バイザー」ではなく,「指導者」や「教育者」という言葉が用いられます.

日本理学療法士協会ではCE:clinical educatorという言葉を推奨しておりますが,教育者というのも少し大げさなので「指導者」という言葉が適当だと思います.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

促通

これも最近はあまり聞かなくなりましたね.

PNFとかボバースといったファシリテーションテクニックが流行した時代には○○を促通してといったような言葉が用いられることが多かったですが,もはや死語になりつつあります.

そもそも促通の定義が曖昧です.

筋活動が賦活化されることを促通と表現するのだと思いますが,とりあえず「促通」と使っていた理学療法士・作業療法士も多く,ある意味便利な言葉でした.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頸部骨折

これは現在の残っている言葉ですが,使い方によっては死語です.

大腿骨頸部骨折を表現する頸部骨折ですが,関節包内の骨折である大腿骨頸部内側骨折は今でも「頸部骨折」と表現して問題ありません.

しかしながら関節包外の骨折である大腿骨転子部骨折までも「頸部骨折」と表現されていたのが昔です.

今で言うところの,「大腿骨近位部骨折」を「頸部骨折」と呼んでいたわけですね.

2011年の大腿骨頸部・転子部骨折診療ガイドラインでも骨折名の定義がなされておりますが,大腿骨近位の骨折を「頸部骨折」とまとめて呼称するのは古いですね.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集団リハビリ

これもあまり聞かなくなった言葉ですね.

診療報酬上の集団療法が無くなり,個別対応になったことで,「集団リハビリ」という言葉も死語になりつつあります.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SLB・LLB

これはSLB:Short Leg Braceと,LLB:Long Leg Braceの略称ですが,SLBとかLLBといった表現が用いられることはほとんどなくなりましたね.

現在はAFO・KAFOと表現することがほとんどです.

先輩理学療法士・作業療法士がSLB・LLBなんて言葉を使っていたら,恥ずかしいので注意してあげた方が良いですね.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地域リハビリテーション

地域リハビリテーションの定義ですが,高齢者および障害者に対して機能的な改善を図るとともに,地域(自宅)で安心してその人らしい暮らしができるように援助し,地域住民がともに暮らす体制作りをすることと定義されております.

そもそも在宅を目標にというのが当たり前になっている現代では,地域リハビリテーションという用語を用いなくとも,地域で暮らすことを支援するのが理学療法士・作業療法士の役割でありますので,改めて地域リハビリテーションという用語を用いる必要が無くなったわけですね.

地域リハという用語ももはや死語ですね.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死語に変わって登場してきた新語

以前は使われることがなかった新語も登場してきておりますね.

最近よく耳にする言葉としては「リラクゼーション」という言葉があります.

この言葉って便利ですが,中身の無い言葉だったりします.

リラクゼーションと称して行われているのはマッサージだったりしますので,マッサージと表現したくないがために用いられている用語の印象が強いです.

後は「ゆるめる」とか「○○筋を入れる」なんて表現も良く耳にしますね.

曖昧な言葉が増えてきているのも実際です.

 

今回は皆さんが死語を使って周りを凍りつかせなくてすむように,理学療法・作業療法業界における死語についていくつか例を挙げながら考えてみました.

皆様も死語を使って周囲をひかせないように,言葉の意味を確認した上で正しく用語を使いたいですね.

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