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いまだに看護師がリハビリ室まで送迎してくれる病院ってあるの?
リハビリテーション部門に理学療法士・作業療法士が数人といった時代には,看護師や看護助手がリハビリテーション部門までクライアントを送迎してくれていた時代がありました.
今考えるとよくも忙しい看護部が送迎を手伝ってくれていたなと感じるわけですが,昔はそれが当たり前でした.
今回はいまだに看護師がリハビリ室まで送迎してくれる病院ってあるのかといったお話です.
病棟での様子を把握できるようになった
最近は理学療法士・作業療法士が病棟へ出向いてクライアントを送迎している医療機関がほとんどだと思いますが,病棟へ出向くようになってからというもの理学療法士・作業療法士も病棟でのクライアントの様子を把握しやすくなったと思います.
クライアントがどういった環境で過ごしているのか,ベッドからトイレまではどのくらいの距離があるのか,スタッフステーションから離れた部屋に入っておられるのかなど病棟へ実際に出向くことでいろいろな情報を得られます.
これは理学療法士・作業療法士が病棟へ出向くようになった大きなメリットでしょう.
場合によっては病棟で理学療法士・作業療法士が日常生活動作練習を行う機会も少なくないと思います.
看護師とコミュニケーションを図る機会が増えた
昔の理学療法士・作業療法士といえば,他職種からはリハビリ室にこもって何をやっているのかよくわからないといった印象を持たれていたのも事実です.
理学療法士・作業療法士が病棟へ出向くようになってから,看護師とコミュニケーションを図る機会も増えました.
これも理学療法士・作業療法士が出向くようになった大きなメリットといえるでしょう.
移動時間をリハビリ時間に含めるか問題
ここで問題になるのが理学療法士・作業療法士が病棟へ出向く場合に,移動時間を疾患別リハビリテーション料における時間に含めるのかどうかといった点です.
もちろんクライアントの状況にもよると思いますが,座位の耐久性が低いような症例では車椅子で座位を保持していることそのものに意味があると考えれば,きちんとモニタリングや姿勢を評価したうえで算定するのもありだと思います.
一方で自立されているクライアントの場合には,移動時間をリハビリテーションの時間に含めるのは問題がありそうです.
このあたりは職場や理学療法士・作業療法士によって考え方もさまざまだと思いますが,移動時間を含めるか含めないかで時間的にはかなり違いがあるのも実際でしょう.
検査送迎はするけどリハビリ送迎はしない
ここ最近はリハビリテーション部門まで看護師や看護助手がクライアントを送迎する機会はかなり少なくなったわけですが,一方で検査やX線撮影はこれまで通り送迎がありますよね?
臨床検査技師や放射線技師が送迎するなんて話は聞いたことがありません.
もちろん検査やX線撮影とは異なり,リハビリって毎日のことですから,看護部からすれば毎日の送迎は難しいというのも実際だと思います.
予定表の作成が不要となった
看護師や看護助手がリハビリテーション部門までの送迎を行っていた時代には,事前に予定表を作成し,前日の夕方には病棟へ予定表を送付するという作業が必要でした.
看護師や看護助手はこの予定表に基づいて時間単位でクライアントを送迎していたわけですね.
予定表の作成という煩雑な作業が無くなったのはこれもまた1つの大きなメリットといえるでしょう.
今回はいまだに看護師がリハビリ室まで送迎してくれる病院ってあるのかといったお話でした.
こう考えると20年前と比較するとリハビリテーション部門の運営というのも大きく変化しましたね.
看護師や看護助手に送迎を依頼していた時代が懐かしいです.