理学療法士の視点でダイエットに有効な有酸素運動を考える

運動療法・物理療法
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目次

 理学療法士の視点でダイエットに有効な有酸素運動を考える 

理学療法士・作業療法士はクライアントのダイエット(減量)に向けて支援を行う機会が少なくありません.

また最近では理学療法士・作業療法士本人がダイエット(減量)に向けて取り組んでいる場合もあると思います.

ダイエット(減量)を成功させるためには,食事療法と運動療法を組み合わせて実践する必要があります.

ダイエット(減量)を目的とした運動療法の大黒柱といえば有酸素運動ですが,有酸素運動にもさまざまな方法が考えられます.

今回はさまざまなダイエットの際に用いられる有酸素運動の利点・欠点について考えてみたいと思います.

 

 

 

 

 ウォーキング 

ウォーキングといえばおそらく有酸素運動の中でも最も多くの日本人が実践している有酸素運動ではないでしょうか?

 

 利点 

  • 特別な道具を必要としない(ウォーキング用の靴の選択は重要)
  • 上肢・体幹の筋活動も得られる全身運動である
  • 特別なスキルを必要としない
  • 四季を感じられる
  • 近所の方との社会交流を図りやすい

 

 欠点 

  • 雨天の場合には運動を行うことができない
  • 夏の暑い日や冬の寒い日には運動を行うことができない
  • 関節痛を有する方には向かない

 

 

 

 

 

 自転車エルゴメーター 

家庭用のエルゴメーターも電気店で安く購入できる時代となり,自宅で自転車エルゴメーターを用いて有酸素運動を行っている方も多いと思います.

 

 利点 

  • 荷重関節への力学的負荷が少なく,関節症を有する方でも実践しやすい
  • 消費エネルギー量が明確となる
  • 雨天の場合にも運動を実践できる
  • テレビを見ながら運動を実践できる
  • 夏の暑い日や冬の寒い日でも自宅で運動を行うことができる

 

 欠点 

  • 自転車エルゴメーター購入に費用がかかる
  • 継続率が低い(洗濯物干しになるケースが多い)
  • 下肢の運動が主体である
  • 景色が変わらない
  • 疲労が大きくなると腰部の運動が大きくなり腰痛の原因となりやすい

 

 

 

 

 

 踏み台昇降運動 

踏み台昇降運動も昔から行われる有酸素運動の1つです.

ウォーキングよりも少し負荷を大きくして有酸素運動を行えるといった利点があり自宅で実践されている方も多いです.

 

 利点 

  • ウォーキングよりも高い運動負荷を加えることができる
  • 段差があれば実践できる
  • 雨天の場合にも運動を実践できる
  • 音楽に合わせて運動を実践できる(音楽好きな方にはお勧め)
  • 夏の暑い日や冬の寒い日でも自宅で運動を行うことができる
  • 上肢・体幹の筋活動も得られる全身運動である

 

 欠点 

  • 変形性関節症で関節痛を有する方には関節への力学的負荷が過大である
  • 景色が変わらない

 

 

 

 

 

 水中運動 

水中運動を継続的に行っている方も少なくありません.

 

 利点 

  • 荷重関節への力学的負荷が少なく,関節症を有する方でも実践しやすい
  • 定期的に集団で運動を実践していることが多く継続しやすい
  • 水の抵抗により多くのエネルギーを消費できる
  • リラクセーション効果を得られる

 

 欠点 

  • プールへ通うために時間がかかる
  • プールへ通うためにお金がかかる

 

 

 

 

 

 

 

 チェアエクササイズ(座って足踏み) 

低体力者にはチェアエクササイズもお勧めです.

 

 利点 

  • 荷重関節への力学的負荷が少なく,関節症を有する方でも実践しやすい
  • 歩行が不安定な方でも実践しやすい
  • 音楽に合わせて運動を実践できる
  • 雨天の場合にも運動を実践できる
  • 夏の暑い日や冬の寒い日でも自宅で運動を行うことができる

 

 欠点 

  • 運動強度が低い
  • 景色が変わらない

 

 

 

 

今回はさまざまな理学療法士の視点でダイエット(減量)に用いられることが多い有酸素運動の利点・欠点についてご紹介させていただきました.

どの有酸素運動も一長一短ありますが重要なのは,効果的にダイエット(減量)を行うためには,ご本人に合った運動を選択していただくことです.

またダイエット(減量)というのはなかなか長続きしないといったところが一番も問題です.

どの有酸素運動も継続率が問題となりますので,ご本人の生活習慣の中で取り入れやすいものを選択していただくことも重要です.

理学療法士がダイエット(減量)を目的として有酸素運動を指導する機会は多いので,われわれも有酸素運動の利点・欠点を知った上でクライアントに指導をしたいですね.

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