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理学療法士・作業療法士の就職活動時期が早まっている?
ここ数年感じることですが,理学療法士・作業療法士の就職活動時期が早まっている印象です.
以前は夏場から秋にかけて施設見学をして,秋に就職試験といったパターンが多かった印象ですが,最近では4年制の養成校であれば,3年生の2月-3月に就職活動の一環として施設見学に来る学生もいます.
場合によっては4年生の春の段階で就職が決まっている学生もいるようです.
今回は理学療法士・作業療法士の就職活動時期が早まっているといったお話です.
一般企業では
理学療法士・作業療法士の場合には最終学年である3年生または4年生の夏場から秋にかけて就職活動を開始する人が多いと思いますが,一般企業では大学3年生の段階で就職活動を開始するのが一般的です.
3年生の3月の段階での内定率は10%ですが,既に3年生の段階で内定をもらっている学生が10人に1人いる状況です.
4年制の6月末の時点での内定率は75%にものぼり4人に3人が内定をもらっている状況であります.
つまり一般企業の就職活動は理学療法士・作業療法士の学生が就職活動を開始するタイミングでおおよそ終わっているということになります.
理学療法士・作業療法に限ったことではありませんが,医療系は就職活動が始まるタイミングが遅いわけですね.
就職が早く決まることのメリット
理学療法士・作業療法士の就職活動が早く開始されるとどのようなメリットがあるでしょうか?
まず考えられることとしては,就職する職場の病期に応じた実習が可能になると思います.
就職する職場の病期に合わせて実習先を選択することで,就職後もスムースに新人教育へと勧めることができるでしょう.
また昨今は理学療法にしても作業療法にしてもかなり分化しておりますので,学習する範囲もかなり広くなっております.
就職先が早めに決まれば,職場に合った病期や分野を絞って勉強することができるので効率的だと考えられます.
また学生にとって最も大きいのは,就職が早く決まれば安心して国家試験に臨むことができます.
最終学年って実習で忙しいうえに,国家試験もあって,就職活動もとなるとかなり忙しいですから,早めに就職が決まっておくと余裕を持って国家試験の準備や実習に臨むことが出来ますね.
就職が早く決まることのデメリット
就職が早く決まることによるデメリットにはどんなものが考えられるでしょうか?
まずは留年になった場合です.
一般的な大学の場合には出席日数が足りていれば,留年になるなんてことはめったにありません.
ただ理学療法士・作業療法士の場合には,実習で不合格になったり,実習中に学校をやめたりといった学生も少なくありません.
そのため留年になってしまうことで,職場としては確保していた人員が減ってしまうということになってしまいます.
また理学療法士・作業療法士の場合には,診療報酬改定や介護報酬改定を見込んで求人募集をすることが多いと思いますが,早いタイミングでの求人応募となると,診療報酬・介護報酬改定に対応しにくいというところもあるでしょう.
さらにあまりにも早いタイミングでの就職活動や内定が当たり前になってしまうと,急な離職への対応が難しくなるといったデメリットも考えられます.
今回は理学療法士・作業療法士の就職活動時期が早まっているといったお話でした.
就職活動のタイミングが早まるというのはそれ相応のメリットがありそうですが,デメリットも大きそうですね.
就職試験を受けるかどうかは別として早いタイミングで施設見学をするなんていうのはモチベーションを向上させる上でも有益だと思いますけどね…
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