理学療法士・作業療法士もかさぶたってやっぱりはがさない方が良い?

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かさぶたってやっぱりはがさない方が良い?

整形外科術後のクライアントをはじめ理学療法士・作業療法士がかさぶたの残ったクライアントに対応することは多いと思います.

クライアントから理学療法士・作業療法士がかさぶたははがさない方が良いのかなんて聞かれることも多いと思います.

でもどうしてかさぶたってはがしたくなるんでしょうか?

今回は理学療法士・作業療法士がかかわることも多いかさぶたについて考えてみたいと思います.

 

 

 

 

 

 

かさぶたができないのがベター

皮膚科医の間では,最良のかさぶたとはかさぶたがないこと,かさぶたを作らないように心がけることが重要であるといった考え方があります.

かさぶたってそもそもどのように形成されるのでしょうか?

例えば転倒して出血してしまったとします.

出血すると血液成分の他にも,成長因子や線維芽細胞,新たな基質など,どろどろした液体が分泌されることになります.

この成長因子や線維芽細胞,新たな基質によって創傷治癒が進行するということは,理学療法士・作業療法士であれば病理学という学問を通じて学んだはずです.

最終的には乾燥して傷口がふさがれ,環境から細菌が侵入するのを防ぐわけです.

その反面でかさぶたの形成は治癒を遅らせる要因にもなります.

かさぶたが形成されると,新しい皮膚はその下で形成される必要があります.

そのため陥凹性瘢痕が形成される可能性があります.

 

 

 

 

 

 

かさぶたはどうしたらできないの?

でもどうすればかさぶたができないのでしょうか?

創傷部にかさぶたができないようにするには,受傷時にまず傷口を消毒した上で,軟膏を塗って乾かないようにした上で,絆創膏を貼付します.

軟膏はワセリンなど薬効のないものが勧められます.

ここで重要なのは乾かさないことです.

潤いを保つことが非常に重要なのです.

昔から傷口は乾いた方が治っている感覚があるかもしれませんが,潤いを保つことがとても重要なのです.

 

 

 

 

 

 

どうしてかさぶたをはがしてしまうのか?

それでは,なぜ人間はかさぶたをはがしたくなるのでしょうか?

単純ですが,そこにかさぶたがあるから,かさぶたをはがしたくなるのです.

われわれは元来,滑らかな皮膚に慣れておりますので,ついつい自然な状態に戻したくなってしまうのです.

創傷部が治癒するにつれて,微生物や異物との戦いに備えて炎症細胞が現われます.

これとかさぶたの乾燥が相まって,かゆみが発生します.

なぜかさぶたをはがしてしまうと良くないのかということですが,一番は治癒プロセスが長くなるからです.

またかさぶたが残ってしまうと,目に見える傷跡が残りやすくなってしまいます.

 

 

今回は理学療法士・作業療法士がかかわることも多いかさぶたについて考えてみました.

今回の話はあくまでかすり傷の場合のかさぶたですので,術後の創傷治癒の場合には考え方も少し異なるものとなるでしょう.

あらためて創傷治癒について病理学の知識を復習する必要がありますね.

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