理学療法士は2足歩行にこだわりすぎ?

未分類
スポンサーリンク
スポンサーリンク

目次

理学療法士は2足歩行にこだわりすぎ?

理学療法士といえば基本的動作能力の改善を図ることが大きな仕事の1つです.

基本的動作能力の中でも歩行再獲得を目的として理学療法を行うことは多いと思いますが,そのクライアントにとって歩行の獲得が本当のニーズかどうかがあやしい場合もあると思います.

場合によっては四つ這いでの移動が最適な自宅内での移動手段にもなり得るわけです.

今回は理学療法士は2足歩行にこだわりすぎではないかといったお話です.

baby inside crib

 

 

 

 

 

 

 

四つ這いで自宅内を移動しているクライアントは多い

在宅分野で働けばよく経験することですが,2足歩行を行うことなく四つ這いで生活されている方って非常に多いんですよね.

四つ這いですと支持基底面も大きくなりますし,何より転倒のリスクも少ないわけです.

寝具が布団の場合であっても低いところから立ち上がる必要がありませんし,安全に生活する手段として四つ這いを選択する方も少なくありません.

四つ這いで自立して生活されていた方が,理学療法士にベッドを導入されて寝たきりになってしまったなんて話もありますからね.

 

 

 

 

 

 

 

 

病院ではなぜか理学療法士が歩行器歩行にこだわる

自宅内では四つ這い移動なのに病院の中のリハビリテーションではひたすら歩行器歩行の練習を行ってましたってケースけっこうありますよね.

もちろん歩行というのは機能的なトレーニングとしての有用性も高いですし,身体機能の向上を目的に歩行トレーニングを行うのは悪いことではないと思いますが,在宅での移動手段を全く考慮することなく病院内での移動の自立にしか眼がいっていない理学療法士って多いと思います.

病院内を四つ這いで移動するわけにいきませんし,歩行器でというのもわからなくはありませんが,それであればあわせて四つ這いでの移動動作も確認すべきですし,練習を行う必要があります.

理学療法士は歩けないから歩けるようにしたいと考えがちですが,これこそ理学療法士のエゴです.

 

 

 

 

 

 

 

 

問題は便器への移乗

四つ這い移動が万能かというともちろんそんなことはありません.

和式トイレであれば四つ這い姿勢からしゃがみ肢位となって排泄が可能かもしれませんが,洋式トイレであれば立ち上がって便器に移乗する必要があります.

また外出時に車いすを使用する場合にも立ち上がって車椅子に移乗する必要があります.

そのため四つ這いを移動手段として考える場合には床からの立ち上がり動作の練習が必須となります.

またそもそも人間の骨格というのは四つ這いに適しておりませんので,膝蓋大腿関節や上肢関節に力学的な負担が生じるといった点も忘れてはいけません.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社会的に容認されない?

また四つ這いは社会的に容認されないといった考えもあります.

人間なんだから2足歩行を目指すべきといった考え方です.

もちろん理学療法士が適切な評価に基づいて予測を行った上で,安全な2足歩行の獲得が可能だと判断できれば場合によっては2足歩行の獲得を目標とすることもあり得るでしょう.

ただ四つ這いであれば自宅内の移動が可能となり,在宅生活が可能となるのであるのであれば四つ這いでの移動を取り入れるべきですし,理学療法士のエゴで2足歩行を目指したばっかりに在宅復帰ができないというのはまずいですよね.

 

 

 

 

 

 

 

 

院内の歩行にとらわれずぎ

重要なのは在宅生活をどれくらいイメージできるかだと思います.

院内の歩行しかイメージできない理学療法士って多いと思います.

院内の環境なんて一時的なものですので,自宅や近所の環境に目を向けたうえで介入を行わないとダメですね.

 

今回は理学療法士は2足歩行にこだわりすぎではないかといったお話でした.

理学療法士は歩行獲得を支援するといった固定観念にしばられず,クライアントのニーズを把握したうえで適切な支援が行えるとよいですね.

コメント

タイトルとURLをコピーしました