理学療法士・作業療法士のチーム制と担当制のメリット・デメリット

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理学療法士・作業療法士のチーム制と担当制のメリット・デメリット

理学療法士・作業療法士の昔に比べるとかなり変化しました.

昔は土日祝日は理学療法士・作業療法士は休日といった職場が多かったので,自分が休むときには担当しているクライアントの理学療法・作業療法は休みとなることが多かったわけです.

ただ最近は回復期リハビリテーション病院をはじめとして365日体制でリハビリテーションサービスを提供している施設も多くなっており,理学療法士・作業療法士も休日と取得する際には他の理学療法士・作業療法士に担当しているクライアントの申し送りを行うということが多くなってきていると思います.

合わせて最近はチーム制で1人のクライアントを担当する機会も少なくないと思います.

今回は理学療法士・作業療法士のチーム制と担当制のメリット・デメリットについて考えてみたいと思います.

four person hands wrap around shoulders while looking at sunset

 

 

 

 

理学療法士・作業療法士の担当制のメリット

担当制のメリットとしては,基本的には同じ理学療法士・作業療法士が担当するクライアントとと毎日顔を合わせていリハビリを行えるといった点です.

単純にクライアントとの信頼関係も築きやすいでしょうし,日々の身体機能の変化や自分自身のアプローチによる効果判定も行いやすいといった利点が挙げられます.

また毎日関わっているとちょっとした変化に即座に気付くことができます.

チーム制ではクライアントに対する責任感が希薄になりやすい印象もありますので,担当制の方が一人一人のクライアントに対して責任感を持って関わることができるといった見方もできます.

もちろんそのあたりは理学療法士・作業療法士の心構え次第ですので,チーム制であっても責任感を持って取り組んでいる方も多いと思います.

 

 

 

 

 

理学療法士・作業療法士の担当制のデメリット

認知症などでリハ拒否やセラピストに対して暴言・暴力行為があるなどの場合は,逆に毎日治療者として関わることが大変なこともあると思います.

また理学療法士・作業療法士1人だけの偏った考えでリハビリテーションが行われるということは,治療などが偏りやすいといったデメリットも挙げられます.

職場にもよるとは思いますが,プリセプター・プリセプティ制度がしっかりしているところや,容易に相談できる環境,先輩・上司のセラピストと普段から意見交換できる場があれば,この点はある程度解消可能であると考えられます.

また経験が少ない理学療法士・作業療法士が担当になると,クライアントの不利益にもつながってしまいます.

このように従来から行われている担当制による理学療法士・作業療法士の診療体制にもでメリットがいくつか考えられるわけです.

 

 

 

 

 

 

理学療法士・作業療法士のチーム制のメリット

理学療法士・作業療法士のチーム制の一番のメリットは,やはり複数のクライアントの治療に関われるといった点です.

担当制に比べると,明らかに治療に関われるクライアントの数が違います.

したがって理学療法士・作業療法士の経験値という面ではすごいメリットがあると考えられます.

当然ながら担当制と異なり,実際に治療に関わる頻度は少なってしまうわけですが,関わることのできる頻度が少ない分,1回1回の治療に集中し変化を読み取りその場で治療プランを考えていく必要がありますので,ぼーっと同じクライアントを診療しているよりは理学療法士・作業療法士として成長できるという風にも考えられます.

また複数の理学療法士・作業療法士で関わりますので,理学療法士・作業療法士ごとの考えを意見交換でき,自分では気づけなかった視点も得られるかもしれません.

さらに新人教育が行いやすいといった点もチーム制のメリットだと思います.

どうしても新人理学療法士・作業療法士だけで担当すると,十分な治療成績が残せませんのでクライアントの不利益にもつながってしまいます.

チーム制であればフォローもできますし,一緒に同じクライアントについて意見交換する頻度が増えるので,教育面でも良い影響があるわけです.

 

 

 

 

 

 

チーム制のデメリット

チーム制の一番のデメリットは,クライアントに対する責任感が薄くなりやすいといった点だと思います.

向上心のない・意識の低い理学療法士・作業療法士は先輩任せになりやすいといった欠点があります.

チーム制なので,自分が頑張らなくても,他の理学療法士・作業療法士が頑張ってくれるみたいな姿勢で働いている理学療法士・作業療法士も少なくありません.

また続けて同じクライアントを治療できませんので,身体機能の経過が把握しにくく,自分の行った運動療法の効果を実感しにくいといった点もデメリットでしょうか.

さらにクライアントからすると,理学療法士・作業療法士間で治療方法が異なることに違和感を感じられる方も多く,これがクレームに繋がることもあります.

担当制の場合って,担当以外の理学療法士・作業療法士にリハビリを受けることが無ければ,比較する対象もありませんのでリハビリってこんなもんなんだというところで終わってしまいますが,複数が担当するとクライアントは理学療法士・作業療法士を比較することになります.

私自身は理学療法士・作業療法士間で切磋琢磨できると考えれば,メリットともとらえられますが,クライアントからすれば困惑してしまう方もいらっしゃると思います.

加えてチーム内で情報共有する必要性や意見交換する必要がありますので,そのための時間確保も重要になるでしょう.

 

 

 

今回は理学療法士・作業療法士のチーム制と担当制のメリット・デメリットについて考えてみました.

チーム制と担当制それぞれにメリット・デメリットがありますが,それぞれのメリットをうまく生かしてクライアントに最良なサービスが提供できるように努めていきたいものです.

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