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症例・事例報告から始める PT・OTのための臨床研究実践法
4月に刊行予定の臨床研究実践法に関する書籍が話題となっております.
今回は「症例・事例報告から始めるPT・OTのための臨床研究実践法」の内容についてご紹介したいと思います.
日々の臨床から生まれる疑問をどのように検証するのか?
臨床研究って難しいですよね.
なんとなく臨床上の疑問はあってもそれが研究につながるのかどうかも分かりませんし,どのように検証すればよいのかもわかりません.
この書籍では臨床研究を実施する際に生じる数々の悩みに対処し,学会発表・論文化というゴールに向かうためのポイントが解説されております.
研究の入り口となる単一の症例・事例検討(ケースカンファレンス)や症例・事例研究(シングルケーススタディ)の進め方・考え方に加えて,得られた仮説から実証研究に発展させていき,さらに単一の症例・事例へと立ち返り,新たな仮説を得るという循環を通じてリハビリテーションの質の向上につなげていくプロセスが実体験に基づいた実例を挙げながら提示されております.
理学療法・作業療法の専門領域における研究をイメージしやすいように,各著者が実践した幅広い領域の研究を具体的に示し,その際に苦労したエピソードや独自の工夫なども多数紹介されており,初学者の方にとってもかなり理解しやすい書籍となっております.
初学者が臨床研究を身近に感じ,自ら臨床研究を実践できる指針となる書籍となっております.
事例がたくさん
こういった研究法の書籍って具体例が記述されていなくて抽象的で概念的なところは理解できるけどもいざ実践となるとうまく実践できないことが多いです.
この書籍は目の前の対象者からどのようにして仮説生成を行って,それを研究に発展させるかについて,経験豊富な理学療法士・作業療法士が行った研究事例が多く紹介されております.
やっぱり具体的な事例が紹介されていると研究の流れというのがイメージしやすいです.
監修・編集が豪華
監修はあの森岡周先生です.
編集は症例報告に関してとてもわかりやすい講義をされることで有名な石垣智也先生,そしてとてもわかりやすかったシングルケースデザインの書籍の編集を務められた丁子雄希先生です.
この組み合わせって最強じゃないですか?
今回は「症例・事例報告から始めるPT・OTのための臨床研究実践法」の内容についてご紹介させていただきました.
これは買うしかないですね.