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2023年8月以降発刊の理学療法関連書籍5選
最近は発刊される理学療法関連の書籍も多いので,把握するのが大変です.
私も月1回は本屋で関連書籍をリサーチしております.
今回は2023年8月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきます.
極めに・究める・フレイルと認知症
相澤先生が慣習を務められる極めに究めるシリーズからフレイルと認知症に関する新刊が発刊されました.
超高齢社会においては高齢者の自立した生活が求められます.
その鍵が地域におけるフレイルと認知症の「予防」と「ケア」です.しかし高齢者の「揺らぐ病態」の評価は難しく,一見元気な地域の高齢者への指導や接し方に迷うこともあります.
この書籍では地域リハビリテーションで活躍する著者によって高齢者の特性を踏まえ、早期発見のための評価方法や対策の立て方などが解説されております.
いつできる?何ができる?整形外科疾患のトレーニングメソッド
中宿伸哉先生は整形外科領域の理学療法士でも非常に有名な方の1人です.
代表的な疾患について,トレーニングの方法・流れを豊富なチャートと写真で解説されております.
整形外科リハビリテーション学会の先生方の書籍は臨床的にも本当に役立つものが多いので,この書籍も爆売れする可能性が高いですね.
適切なタイミングと治療介入を学べるので,「いつやる?」「何をする?」といった臨床でよく生じる疑問が解決できる一冊となっております.
関節可動域
理学療法士は関節可動域運動を行わない日はないのではないかというくらい関節可動域運動を行う機会は多いですよね.
この書籍は各関節の制限因子,基礎知識,運動器疾患,中枢神経疾患の4つのテーマを各分野のエキスパートが深堀りしておりすぐにでも臨床現場に役に立つ内容となって折ります.
1冊で圧巻の30項目の知識を学び臨床現場に活かせる関節可動域の知識を習得することができます.
とにかく執筆陣が豪華でこのメンバーによる分担執筆は嬉しすぎます.
理学療法における歩行
人間だけに与えられた二足による「歩行」という特殊な移動・運動手段について様々な切り口より解説を行う書となっております.
歩行の定義と起源とその多様性,具体的な障害の数々とその改善,運動学・運動生理学・神経生理学それぞれの基礎知識,歩行による健康増進と障害予防など,「歩行」に関する様々な知見が凝縮されております.
過去にもこれだけ歩行に特化した書籍はなかったのではないでしょうか?
フレイル高齢者の関節可動域
関節可動域と言えば沖田実先生ですよね.
この書籍では4000例以上のデータに基づく関節可動域に対するケアやリハビリテーションの効果が取りまとめられており,軽度~重度の虚弱状態にある高齢者をフレイルの欠損累積型モデルとそのスクリーニング尺度であるClinical Frailty Scaleを参考に《フレイル高齢者》と定義し,その「関節可動域」と「拘縮」を多面的に取り上げております.
フレイルと関節可動域ってあまり関連性について取り上げられることが少ないですが,こういった視点って理学療法士・作業療法士にとって重要だと思います.
今回は2023年8月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきました.
今月も良書が多く発刊されております.
理学療法士・作業療法士の皆様もこの機会に新たな学びに挑戦してみてはいかがでしょうか?