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パルスオキシメーターでSpO2が測定できない時にはどうしたらいい?
理学療法士・作業療法士がパルスオキシメーターで経皮的酸素飽和度を測定することは多いと思います.
パルスオキシメーターってけっこう注意が必要で,実際の数値とは異なるなんてこともあります.
今回はどういった場合にパルスオキシメーターで正しく測定ができないのか,その場合の対応について考えてみたいと思います.
装着が正しくされていない
きちんと装着したつもりでも,しっかりと指が入っていない場合は測定が正しくできません.
プローブをしっかりと固定し装着することがポイントです.
コツとしてはセンサー部分にしっかりと爪が当たっているのを確認することが重要です.
指先が冷えている
冬はこれが原因で測定できないことがけっこう多いです.
冷たいものなどを触って指が冷えている場合にはパルスオキシメーターに指を入れても正確に測定できません.
まずは指を普通の体温に戻してから再測定する必要があります.
血流が機器の中で感知できないと正しく測定できません.
測定中に指を動かしてしまった
これも意外とおおいです.
正しい位置で指を入れていたとしても,何かの拍子に少し動かしてしまったという場合も正しく測定ができません.
指の爪がしっかりと機器の中に入っていないと正しく測定できませんので,多少動かしてしまったつもりでも正しい数値が出ません.
測定時には無駄にクライアントに話しかけずに安静にしてもらうことが重要です.
痩せすぎている人も注意
普通体型で指も人並みの太さがあれば,パルスオキシメーターで経皮的酸素飽和度を測定することが可能です.
しかしながら極端な痩せ型の方の場合には,指にパルスオキシメーターを装着しただけで血流が途絶えてしまう場合もあります.
マニキュアを塗っている方も注意
女性の場合はマニキュアを塗っている方もいる方も多いですが,爪に色がついていると正しく測定ができません.
パルスオキシメーターは基本的には血流を感知して経皮的酸素飽和度を測定しておりますが,同時に爪の色を感知して測定値に反映させております.
赤く濃い色のマニキュアをしていると,血液が巡っているとパルスオキシメーターが勘違いして極端に高い値や低い値が出てしまうことがあります.
基本的にはマニキュアは落としてからパルスオキシメーターを使用することが勧められます.
今回はどういった場合にパルスオキシメーターで正しく測定ができないのか,その場合の対応について考えてみました.
パルスオキシメーターは正しく数値が出ないこともけっこうあります.
経皮的酸素飽和度のみで呼吸状態を見るのではなくクライアントの呼吸数や呼吸のリズム,表情を確認しながら包括的に呼吸状態を評価できると良いでしょう.