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公益社団法人日本理学療法士協会副会長が北陸大学に理学療法学科を新設
皆様もご存じの通り,理学療法士の増加が止まりません.
今や年間10,000名を超える理学療法士が毎年誕生している状況です.
需要と共有のバランスから考えるとこれ以上理学療法士養成校を増やすべきではありませんし,専門学校は淘汰すべきだといった声も聞かれます.
日本理学療法士協会としても協会員の雇用を確保する視点から理学療法士の増加を抑制すべく理学療法士養成校の新設を防止するような動きをしていただきたいところです.
しかしながら今回は公益社団法人日本理学療法士協会副会長が北陸大学に理学療法学科を新設するといったとんでもないニュースが飛び込んできました.
ニュースによると
24日北陸大学は2023年4月理学療法学科(仮称)を医療保険学部に設置予定と発表
公益社団法人日本理学療法士協会副会長の大工谷新一氏が医療保健学部教授の学長補佐として就任し新学科を準備している
文部科学省から設置が認められれば、既存の学部と合わせ、4学部6学科になる。
定員は60名を計画し、医療介護分野のみならずスポーツや介護予防に貢献できる人材の育成に力を入れる他AIや介護ロボットの臨床,研究の研究の拠点を目指す
協会役員が養成学科新設に関わるってどうなの?
理学療法士協会員の雇用を守る立場にある協会役員が養成学科新設に関わるってどうなのでしょうか?
もはや汚職のようにも思えてしまい餡巣.
昨今,養成校の乱立は協会としても重要視されていたと思いますし,需要と供給バランスの崩壊に関してもさまざまな検討会で言及されておりました.
なのになぜここで協会役員が養成学科新設ってどうなのでしょうか?
この大学の教員は将来的に協会員の天下り先にでもなるのでしょうか?
協会員は何も自分たちの会費で新たな理学療法学科を新設してほしいなんて思っておりません.
数年前から養成校や養成学科が増えるたびにため息しか出ませんし,お偉い方々は結局ポストを作ってお金をもらって,協会員の雇用なんてこれっぽっちも考えてないのではないかと思ってしまいます.
専門学校や特色ない学校を淘汰するといった言い訳が目に見えますが,結局のところ全体の理学療法士養成数は増加してしまいますので,これは批判が出ても仕方ないと思います.
何よりも甘い汁が吸いたいだけではないかと思ってしまいます.
協会役員が関わるからこそできる教育方針やカリキュラムを示すべき
正直なところ今回の理学療法学科の新設に関して協会としての動きなのか,副会長の一個人としての動きなのかが気になりますが,協会としての動きであればその意図をきちんと公表しないと会員離れはますます進んでしまう気がします.
また養成学科を新設するのであれば協会における生涯学習システムとの連続性など教会組織が関連する養成校ならではのカリキュラムを示せなければあまり意味はない気がします.
個人的にはこの副会長の先生の話は好きでしたので残念で仕方ありません.
どういった意図があるのか,きちんと説明してほしいですね.
今回は公益社団法人日本理学療法士協会副会長が北陸大学に理学療法学科を新設するといったとんでもないニュースをご紹介させていただきました.
これ以上,養成校が増えるには勘弁してほしいです.
また協会にはこれ以上会員が増えないような対策も行っていただきたいです.
私立大学に理学療法学科を新設した意図については代議員にも協会に対して追求していただきたいところです.