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理学療法士・作業療法士が医師へ報告する際のポイント
医療機関に勤務する理学療法士・作業療法士であれば医師へクライアントの状況を報告する機会は少なくないと思います.
ただ医師っていつも忙しそうですし,機嫌も悪そうですし,医師への報告って若い理学療法士・作業療法士にとってはハードルが高かったりします.
今回は理学療法士・作業療法士が医師へ報告する際のポイントについてご紹介させていただきます.
医師にとっての報告
理学療法士・作業療法士が医師へクライアントの状況を報告する際には医師にとっての報告の位置づけを考えることが重要です.
医師は回診,外来,手術,カルテ記録,投薬,処置,当直など医療機関の中では最も多くの業務をこなしております.
医師にとっては理学療法士・作業療法士から連絡があると仕事が増えるかもと憂鬱になる場合も多いでしょう.
場合によっては理学療法士・作業療法士が医師に報告をすると医師の機嫌が悪くなってしまうこともあるでしょう.
医師の状況を確認する
医師へ報告する際に重要なのは,報告のタイミングです.
手術中や外来中というのは手が離せないことがほとんどですので,まずは報告する際の医師の状況を確認することが重要となります.
例えば外来中でないか,曜日を確認します.
そして手術中でないかについても手術室や手術予定表を確認します.
外来や手術で無い場合には比較的穏やかに対応してくださる医師も少なくありません.
緊急の場合には外来や手術中であっても報告が必要な場合もあると思いますが,緊急でない報告については外来や手術の時間は避けた方が賢明でしょう.
事前準備が重要
若い理学療法士・作業療法士の場合には,医師へクライアントの状況を報告する場合に過度に緊張してしまうこともあると思います.
緊張してしまって結局何を伝えたかったのか,頭が真っ白になってしまうこともあると思います.
そのため医師へクライアントの状態を報告する際には,報告したいこと聞きたいことを事前にメモにまとめておくとよいでしょう.
こうすると電話したのに聞きたいことを聞けなかったなんてこともなくて済むでしょう.
間違っても聞き忘れがあってまた電話して聞くなんてNGです.
報告の仕方
医師への報告の方法についてもいくつかポイントがあります.
まず簡潔で的を得た報告が理想です.
それでなくても多忙な業務をこなしている医師ですから,報告内容が冗長的で長いと問題でしょう.
また情報が不十分だと結局のところ何を伝えたいのか分かってもらないこともあるでしょう.
簡潔に,医師にどうしてほしいのかがわかるように伝えることが重要です.
できれば対面で
報告の方法にも電話連絡や対面での報告などさまざまな方法があるでしょう.
最近は電子カルテ上の掲示板を使って報告ということもあるでしょう.
ただ電子カルテ上の掲示板での報告や電話連絡というのはなかなか情報が伝わりにくい側面もあります.
緊急でない報告については電話でなく病棟で直接会って聞き取ることが重要となります.
電話よりもスムーズに会話ができますし,医師にも顔を覚えてもらえますしね.
今回は理学療法士・作業療法士が医師へ報告する際のポイントについてご紹介させていただきました.
医師への報告というのは若い理学療法士・作業療法士にとってはハードルが高いかもしれませんが,医師と話せるようになれば医師から学べることも非常に多いです.
ただ医師と対等にコミュニケーションを取るには疾病や手術に関する理解が必須となります.
理学療法士・作業療法士はリハビリテーションの専門職としていしにきちんとクライアントの状況を報告できるようにしたいですね.