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2021年10月以降発刊の理学療法関連書籍5選
最近は発刊される理学療法関連の書籍も多いので,把握するのが大変です.
私も月1回は本屋で関連書籍をリサーチしております.
今回は2021年10月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきます.
症例動画でわかる理学療法臨床推論統合と解釈実践テキスト
臨床で出会いやすい代表的な15疾患を取り上げ,動画でクライアントの動作を見ながら臨床推論を行う流れが解説されております.
特にトップダウンの評価ってテキストだけではわかりにくいところがありますが,この書籍は動画付きなので動作から問題点を抽出するといった一連の流れを学習するにはとてもよさそうですね.
統合と解釈に必要な患者情報,臨床推論のヒントとなるチェック問題も掲載されております.
講義でも自習でもまるで臨床現場のような臨場感の中,実践的に臨床推論力を高められる一冊となっております.
臨床実習が学内実習に切り替わっている養成校が多いですが,学内実習で重宝しそうな一冊ですね.
学内実習ってどこも何をやっていいか教員が頭を抱えている状況であり,苦慮されている方も多いと思います.
第1章運動器疾患
1.大腿骨転子部骨折
2.変形性股関節症(人工股関節全置換術後)
3.変形性膝関節症(人工膝関節全置換術後)
4.右下肢有棘細胞がんによる右大腿切断
5.転移性脊椎腫瘍(頸胸椎後方固定術)
第2章神経疾患
1.脳血管障害急性期
2.脳血管障害回復期軽症例
3.脳血管障害回復期重度片麻痺
4.脳血管障害高次脳機能障害のある症例
5.進行期パーキンソン病
6.筋萎縮性側索硬化症
第3章内部障害
1.急性下壁心筋梗塞
2.慢性閉塞性肺疾患
3.肺炎による廃用症候群
4.慢性腎不全(血液透析療法施行)
臨床で遭遇することの多い疾患が取り上げられておりますので,学内実習で役立ちそうです.
143のweb動画付 歩行獲得に向けた理学療法学的治療アプローチ
テキストぎっしりの書籍も良いですが,やはり動画や写真が多い書籍ってわかりやすいですよね.
この書籍では歩行獲得のための理学療法学的治療アプローチが143本の実践的な動画と700点を超える写真で詳解されております.
初学者にとってもとっつきやすい一冊と言えるでしょう.
理学療法プログラムデザインⅣ運動器(上肢・体幹)・高齢者編 ケース別アプローチのポイントと実際
理学療法プログラムデザインⅢに続き,運動器(上肢・体幹)・高齢者編が出版されました.
既刊の『理学療法プログラムデザインⅢ 運動器(下肢)編』に続くシリーズⅣ巻のこの書籍では,上肢・体幹(肩関節,肘関節,脊髄損傷,脊椎,体幹)の症候・障害に対する理学療法,および高齢者の転倒リスクや筋力の改善に向けた理学療法を中心とした選りすぐりの全96ケースが紹介されております.
ケースごとに「解説」「理学療法のポイント」「理学療法の実際」が順に解説されております.
セラピストが臨床場面で直面する難渋症例に対する理学療法の要点と具体的なアプローチ手法が豊富なイラストとともに解説されております.
この書籍の良いところは難しい細かいことはわからないけど,困ったときにどうすればよいかを簡単に理解できる点です.
こういったときにどうするといったhow toが書かれている本ってやっぱり便利ですよね.
アナトミカルキネシオロジー
タイトルの通りこの書籍は読者が解剖学的視点から身体運動を理解できる構成・内容となっております.
この書籍は運動学・解剖学を単に「記憶する」のではなく,対象者のために「使えるようになる」ことを前提に,必要な知識が適切な構成で整理されています.
理学療法士・作業療法士はもちろんですが,アスレティックトレーナー,コーチ,身体教育者,健康運動指導士やこれらの養成課程の教員においては臨床・実践・教育で活用しやすい一冊となりそうですね.
これだけは知っておきたい医学英語の基本用語と表現第4版単行本
理学療法士・作業療法士にとっても医学英語の基本用語は診療録を読んだリ,論文を読むうえで欠かすことはできません.
この書籍は日常的に誰でも使う用語・表現でありながら, 意外と知らないことが多い基本的な用語・日常的会話表現から専門語彙まで網羅した医学英語用語集となっております.
医学生・医師だけでなく, 看護師, 理学療法士・作業療法士にも役立つ1冊となっております.
改訂にあたってCOVID-19関連の単語の追加や, 歯科学・薬学系の用語も充実されており,第4版から新たに音声データも追加されております.
今回は2021年10月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきました.
今月も良書が多く発刊されております.
理学療法士・作業療法士の皆様も読書の秋に新たな学びに挑戦してみてはいかがでしょうか?