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理学療法士・作業療法士が意外と知らない論文によくある「et al.」の読み方と意味は?
理学療法士・作業療法士が論文を読む際に参考文献の記載の中で必ず出てくるのが「et al.」といった表記です.
ただこの「et al.」という表記,誤って使っている方も少なくありません.
今回は理学療法士・作業療法士が意外と知らない論文によくある「et al.」の読み方と意味について解説させていただきます.
et al.の意味
この記事を読んでいる理学療法士・作業療法士の皆様は「et al.」の意味を存知でしょう?
まずは「et al.」の意味からご説明いたします.
「et al.」というのはラテン語のet aliiが語源とされており,その意味は and others,つまり「その他の人」といった意味を持ちます.
もっとも多く見かけるのが,学術論文の参考文献欄ですね.
引用する文献の執筆者筆者の数が多い場合に,先頭の人や一部の人の名前だけ記して,その他の人をS. Matsuo, et al.などとして表す時に使用します.
ちなみに近いラテン語に「etc.」ってありますよね?
これならおそらくほとんどの理学療法士・作業療法士が知っていると思います.
「etc.」は「など」という意味で「エトセトラ」と読みます.
ラテン語の「et cetera.」の略で,英語で書けば「and so on」とも略せます.
「et al.」の表記の方法
正しい表記の方法は「et al.」です.
よくある誤りとしてはetのあとにピリオドをつけたり,alの後のピリオドを忘れてしまうケースです.
また一般的にはet al.全体をイタリック(斜体)にします.
これは「et al.」に限らず,論文中に使用されるラテン語に共通して言えることです.
ただし斜体にするかどうかは雑誌や書籍によってさまざまですので,詳細は各雑誌の投稿規定を確認するとよいでしょう.
「ラテン語はイタリック体」は昔のはなし?
理学療法士・作業療法士の中でも「ラテン語はイタリック体で書くように」と指導を受けた方は多いと思います.
代表例として「その他」を意味する「et al.」や,「試験管内で」を意味する「in vitro」があります.
ところが最近では,従来イタリック体表記だったものが,徐々に通常フォントで表記するケースが増えています.
「et al.」の読み方
また気になるのが「et al.」の読み方です.
et al.の発音は[et ˈæl]となります.
カタカナで書けば「エタル」ということになります.
そもそもあまり声に出す機会はないですけどね.
「えとーる」は正しいけど,「えとある」は誤りということになります.
今回は理学療法士・作業療法士が意外と知らない論文によくある「et al.」の読み方と意味について解説させていただきました.
理学療法士・作業療法士の皆様も,et al.に入れられないように,主執筆者として論文を書けるとよいですね.