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理学療法士・作業療法士は書籍・教科書ほどあてにならないものはないって知っていました?
理学療法士・作業療法士が書籍や教科書を参考に学習されることは多いと思います.
でも知っていましたか?
書籍や教科書に書かれていることって著者の主観的な意見も多いんですよね.
どこの誰が書いたかもわからないような書籍の内容をそのまま鵜呑みにしていませんか?
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたい書籍・教科書ほどあてにならないものはないといったお話です.
書籍や教科書には客観的な審査がない
書籍や教科書というのは基本的に第3者による客観的な審査というのが存在しません.
最近は分担執筆の書籍も増えておりますが,チェックをするのは編集者のみというわけです.
編集者の身内で分担執筆して発行している書籍も多いですからね.
論文であれば査読があるわけですが,書籍や教科書の場合には客観的な査読が行われているわけではありませんので,その内容というのも怪しい部分が多くあります.
特に書籍や教科書の記載の中には客観的な事実に基づくものと著者の経験に基づく意見が含まれておりますので,このあたりを見分けながら書籍や教科書を読む必要があるでしょう.
編集者との人脈だけで書籍を執筆できる
書籍や教科書ってどうすれば執筆できるのでしょうか?
論文をたくさん書いたら執筆依頼が来ることもあるのかもしれませんが,多くは編集者とのコネクションです.
コネクションだけで分担執筆を依頼されるなんてことも少なくないわけです.
そのため読者としては誰が書籍を書いているのかを確認する必要があります.
編集者は著名な理学療法士・作業療法士でも,分担執筆の場合にはどこの誰かもわからない理学療法士・作業療法士が執筆しているなんてことも少なくないわけです.
皆様は著者が誰かをきちんと確認してますか?
少なくとも名前を知らない著者であればリサーチマップを使ってどんな研究を積み重ねてきた方なのかくらいは把握をした方が良いでしょうね.
書籍から書籍の引用
書籍や教科書が全く信頼できないわけではありません.
素晴らしい書籍もたくさんあります.
書籍の中でも査読のある原著論文を多く引用しているものというのはある程度信頼できると思います.
ただよく問題となるのが書籍からの引用をしているケースです.
書籍からの引用ってどうなのでしょうか?
あたかも客観的な事実を述べているようで自分が過去に書いた書籍や総説論文の主観的な内容を引用しているケースもよくあります.
これだとまったく客観的な内容にはなりませんよね.
書籍を参照する際には元になった論文を確認することが重要
では理学療法士・作業量ほすいが書籍や教科書を確認する場合には,どうすればよいでしょうか?
まずは根拠がない記載はただの著者の主観に過ぎないといった認識を持つことが重要だと思います.
またどういった論文を引用しているかを見れば記述されている内容の客観性というのもある程度把握できます.
日本語の書籍や総説ばかりを引用文献として挙げている場合には内容を疑った方が良いでしょうね.
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたい書籍・教科書ほどあてにならないものはないといったお話でした.
最近は理学療法士・作業療法士向けの書籍も多いですが,その内容は玉石混交です.
教科書や書籍に書かれていることが常に正しいといった認識は捨てなければなりませんね.