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理学療法士・作業療法士が間違えやすい敬語
理学療法士・作業療法士もクライアントに対応する場合には適切な敬語を使用する必要があります.
理学療法士・作業療法士は平均年齢が若いので知らず知らずに間違った敬語を使っている方も多いでしょう.
丁寧な言葉遣いや正しい敬語を身に着けることはクライアントの信頼度アップにもつながりますます.
今回は理学療法士・作業療法士が間違えやすい敬語について解説させていただきます.
了解しました
クライアントや上司からの依頼に対して承諾する場合に,「了解しました」なんて用語を用いる機会は多いと思います.
ただ実はこの「了解しました」というのは,丁寧語ですので同僚や後輩に対して使用する言葉です.
理学療法士・作業療法士が対応するクライアントは自分よりも目上の方がほとんどでしょうから,「了解しました」と用いるのは誤りです.
理学療法士・作業療法士は目上のクライアントや上司に対して承諾の意思を表す場合には,「承知いたしました」または「かしこまりました」と用いるのが正しい言葉の使い方ということになります.
「了解しました」はクライアントや上司に対して使用するのは基本的にNGということになるでしょう.
よろしかったでしょうか?
理学療法士・作業療法士も飲食店なんかで「よろしかったでしょうか?」なんて言葉を店員さんが使用する場面に出くわした経験のある方は多いと思います.
もしかして理学療法士・作業療法士の皆様も「よろしかったでしょうか?」を日常的に使用されていないでしょうか?
「よろしかったでしょうか?」というのは基本的な使い方としては誤りです.
仮に過去の物事を確認するのであれば問題ありませんが,現在や未来の話をするのに過去形は不適切です.
正しくは「よろしいでしょうか?」といった表現になります.
ご苦労様でした
理学療法士・作業療法士であればクライアントのリハビリが終わった後にクライアントに対して「お疲れさまでした」と労いの言葉をかけることは多いと思います.
「お疲れさまでした」ということばを目上の方に使用するのはこれは問題ありません.
ただ時折,「ご苦労様でした」なんて声のかけ方をされている理学療法士・作業療法士を見かけることがありますが,これはNGです.
「ご苦労様でした」なんて聞くと「お疲れさまでした」よりも,より丁寧な表現に聞こえますが,「ご苦労様でした」といった表現は,一般的に目上の者が目下の者に対して労をねぎらって使用する言葉です.
後輩の理学療法士・作業療法士が上司や先輩の理学療法士・作業療法士に対して使用するのはNGですし,年上のクライアントに対して使うのも望ましくありません.
〇〇さんでございますか?
理学療法士・作業療法士であれば,本人確認のために「〇〇さんでございますか?」なんてクライアントに声をかけることは多いと思います.
患者誤認は医療事故ですので,氏名を確認するというのは非常に重要です.
しかしながら「〇〇さんでございますか?」といった表現は基本的には誤りです.
そもそも「ございます」は「ある」の尊敬語であり,物に対して使用する言葉です.
そのため自分自身やリハビリテーション部門内の同僚に対して謙遜の意を込めて「〇〇でございます」と使用するのは問題ありませんが,目上の相手に使ってしまうと失礼になってしまいます.
正しくは「〇〇さんでいらっしゃいますか」といった表現になります.
〇〇はお休みをいただいております
理学療法士・作業療法士の皆様は,電話対応する際に,電話相手が連絡を要望する理学療法士・作業療法士が不在の場合にどういった表現をされるでしょうか?
「○○はお休みをいただいております」なんて返事をしていませんか?
「〇〇は休みを取っております」が正しい表現です.
基本的に身内である同僚や上司に対して「お」をつけるのは誤りです.
また「いただく」といった表現についても電話相手から休日をもらっているわけではありませんので,使用は不適切ということになります.
リハビリテーション課長様
理学療法士・作業療法士が所属する施設の上司に伝言や手紙を書く場合ですが,「リハビリテーション課長様」なんて表現をされておりませんか?
そもそも「院長」や「課長」という役職名はそもそもが敬称でありますので,様をつけるのは誤りです.
そのため「○○課長」と呼称するのは問題ありませんが,「○○課長さん」なんて表現も誤りです.
今回は理学療法士・作業療法士が間違えやすい敬語について解説させていただきました.
意外と知らないうちに誤って使用している敬語ってありますよね.
理学療法士・作業療法士の皆様も正しく敬語を使用してクライアントの信頼を勝ち取りましょう.