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新人理学療法士・作業療法士が仕事を始めるうえでまず行うべきこと
新年度を迎え,理学療法士・作業療法士としての生活が始まったという方も多いと思います.
私の経験を考えても1年目ってあっという間に時間が過ぎてしまいます.
でも理学療法士・作業療法士1年目ってどんなことを意識して働けばよいでしょうか?
今回は新人理学療法士・作業療法士が仕事を始めるうえでまず行うべきことについて考えてみたいと思います.
カルテを読める
すぐにクライアントを担当する場合は少ないかもしれませんが,クライアントを担当するとなるとまずは情報収集が初めに行う作業になります.
実際に情報を収集していくとわからない用語が多くて,なかなか思うように情報が取れないということも少なくないでしょう.
ここで重要なのはカルテでわからなかった用語や内容についてはそのたびに1つずつ解決していくことが重要です.
わからないままにしておくと,一生わからないままですからね…
そのたびに時間をかけてしっかりと調べましょう.
自分で調べることで自分の知識として身に付きます.
仮に自分で調べてみてもわからなかった場合には,先輩に聞くのも良いと思いますが,まずは自分で調べることを習慣化することが重要です.
私が新人時代にやっていたことですが,メモ帳の一番後ろのページにわからなかったこと,調べたいことを抜き出していきましょう.
きちんと日付を書いて,休みの日にでも1つずつ調べる習慣をつけましょう.
明日に回さず,その日の夜には調べることが習慣化するように毎日続けましょう.
疾患・リスクを調べる
理学療法士・作業療法士1年目で重要となるのがリスクマネジメントです.
疾患特有のリスクというのが存在しますので,まずは担当する症例の基本的な疾患の病態を復習しましょう.
その上でどういったリスクがあるのかを考えるようにしましょう.
リスクマネジメントに関しては経験しないとわからない部分も大きいので,不安があれば先輩理学療法士・作業療法士に確認するのも良いでしょう.
わからない用語に関して先輩に尋ねてばかりいると少しは自分で調べるようになんて指摘を受けることもあるかもしれませんが,リスクマネジメントに関して指導を仰いでこういった指摘を受けることは少ないでしょう.
薬物療法に関する情報を調べよう
カルテを見ていくと出てくるのが薬物療法に関する情報です.
薬物療法はリハビリテーションにも非常に大きな関連がありますので,そのたびに調べていくことが重要です.
理学療法士・作業療法士はそんなに深くまで薬物療法に関して理解する必要はありませんが,まずはどういった効能のある薬でどういった副作用が出やすいかくらいはおさえておくとよいでしょう.
基本的に1人の医師が処方する薬は同じ種類のものが処方されることが多いので,1年もすればおおよそ8割-9割の薬の基本的なところは理解できるようになります.
看護師や他職種の名前を覚えよう
これが簡単なようで難しいのですが,リハビリテーション部門のスタッフの名前はもちろん,病棟の看護師や他職種の名前を覚えましょう.
最近はリハビリテーション部門も大所帯の施設が増えておりますので,リハビリテーション部門のスタッフの名前を覚えるだけでも大変ですが,看護師や医師といった他職種の名前を覚えることも非常に重要です.
また自分の名前を覚えてもらえるように他職種に積極的に挨拶するのも良いでしょうね.
気持ちの良い挨拶を繰り返していると,看護師や医師からも名前を覚えてもらえるようになるでしょう.
また他職種とコミュニケーションを取る時には,相手の職種の言葉で話すことが重要です.
間違っても関節包内運動がどうとか,筋の粘弾性がどうとかそういったリハビリテーション専門職しかわからないようなワードを使って話をしてはいけません.
共通言語を使って話をしましょう.
症例をまとめる
できれば月に1人は症例に関して自分なりにまとめるのが良いでしょうね.
ただ勉強するといっても身にならない勉強方法になってしまうことが多いです.
基本的には症例に関することを勉強するのがもっとも重要かつ効率的ですので,症例に準じた文献を調べる習慣を身に着けられるとよいでしょう.
今回は新人理学療法士・作業療法士が仕事を始めるうえでまず行うべきことについて考えてみました.
新人理学療法士・作業療法士の希望に満ちあふれた姿を見るのはなんかういういしくていいですね.
ただ新人理学療法士・作業療法士の皆さんも1年経てば新人ではなくなります.
1年目で重要なのは習慣作りだと思います.
わからないことを調べる,症例をまとめる,これが習慣化すればよい1年を送ることができるでしょうね.
慣れない環境で大変だと思いますが,理学療法士・作業療法士人生の良いスタートをきってください.