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新型コロナウイルス感染拡大で高齢者の要介護度が悪化
理学療法士・作業療法士の間では,昨年から新型コロナウイルス感染拡大に伴う高齢者の閉じこもりによる要介護度の増加が危惧されておりましたが,昨年末に全国における要介護度の推移が示されております.
それによりますと高齢者の要介護度は全国的に悪化していることが明らかにされております.
今回は新型コロナウイルス感染拡大による高齢者の要介護度の悪化について考えてみたいと思います.
都道府県庁所在地・政令指定都市への調査によると
今回の調査は都道府県庁所在市と政令指定都市の計52市区を対象に実施されております.
要介護認定の区分変更申請や新規申請件数などを尋ね,政府が緊急事態宣言を発令した2020年4月以降,11月までの件数と2019年実績を比較しております.
結果ですが,緊急事態宣言発令中の2020年4~5月に前年実績を大きく下回っていた区分変更申請の件数は,緊急事態宣言解除後の6月,全国で前年同月比17.9%増と急激に増加しており,感染の「第2波」が襲来した8月には8.3%増と伸びが鈍化しておりますが,その後再び大幅に増加しており,自治体の9割超で変更申請が増加しておりました.
なぜ高齢者の要介護度が悪化しているのか?
なぜ高齢者の要介護度が悪化しているのでしょうか?
もちろん感染による恐怖に伴って閉じこもり高齢者が増加したことが原因として考えられますが,さらに自治体の自由記載を見ると,通所リハビリや短期入所の利用が減少していることを原因に挙げております.
特に高齢者自身が利用を控えることによる機能低下が顕著のようです.
さらに注目すべきは,家族が帰省できず対応や支援が遅れがちになっているといった意見も寄せられております.
これは確かですね.
高齢者の家族が介護が必要な状態に陥っているのを帰省時に気づいて,そこから介護保険を申請してといったケースは非常に多いですからね.
帰省ができないために要介護が進むのに気づくのが遅れているという現状があります.
また入所されている方も面会を制限されているために,認知機能低下が進むといったケースも少なくないようです.
さらに地域における通いの場も活動を制限されており,高齢者の社会参加の場が少なくなっているのも大きな原因でしょう.
入所していても,3密にならないようリハビリも人数制限していることころが多く,まさに八方塞がりの状況です.
メディアの影響も大きいでしょうね.
あれだけニュースで毎日のように報道されれば,恐怖で外出できませんよね.
理学療法士・作業療法士として何ができるか
ここで重要なのがこの状況でわれわれ理学療法士・作業療法士として何ができるかですね.
逆に考えると,新たなサービスやマーケットの創出機会にもつながるわけです.
テレリハも含めて理学療法士・作業療法士として何ができるかを考えることが重要でしょうね.
今回は新型コロナウイルス感染拡大による高齢者の要介護度の悪化について考えてみました.
第3波の到来で高齢者の介護度の悪化はさらに深刻になりそうですね.
理学療法士・作業療法士として何ができるか考える必要がありそうですね.
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