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かわいい名前のリリカが危険?
理学療法士・作業療法士であればリリカを服薬されているクライアントに接する機会は多いと思います.
リリカといえば神経障害性疼痛に対して用いられるお薬ですが,最近は難治性の疼痛に対して何でもかんでもリリカが処方されいているような状況もあります.
今回は理学療法士・作業療法士であれば知っておきたいリリカの特徴についてご紹介させていただきます.
リリカの名前の由来は?
可愛いリリカの名前の由来ですが,QOL改善のイメージが可能であり,読み,聞き,書いた場合に印象が良い言葉 「Lyric:叙情詩(Music)」,「Lyrical:叙情的な」といった英単語が元々の語源となっております.
LyricやLyricalの意味については大半の国語辞書では「感情を述べ表すこと」を指し,叙事(事実を述べ表すこと)の対義語とされますが,各分野に置いて若干意味合いが変わります.
広義では非常に感慨深い様子,対象に対して情緒溢れるものを感じること,胸が締め付けられるような切なさを超えた深い感動を指します.
叙情という言葉は特に音楽の世界において用いられる場合が多いですね.
叙情の旋律・叙情的な曲という表現は,上述の本来の意味に付け加え「物哀しい様子」を上乗せして語る事が多く,悲しみ,哀愁,切なさという表現とは若干違って,そういった単体の感情を超越した意識下にあるさまざまな感情が入り乱れた,胸に訴え掛ける直情的な美旋律を指して「叙情的」と呼ばれることが多いですね.
リリカの販売名・一般名
俗に言うリリカというのは,リリカ®カプセル/OD錠を指します.
現在のところ25mg・75mg・150mgのものがあるようです.
リリカと呼ぶと可愛い感じがしますが,一般名はプレガバリンと呼ばれます.
リリカの効能または効果
リリカは神経障害性疼痛,線維筋痛症に伴う疼痛に対して用いられるのが一般的です.
神経障害性疼痛に対して用いられる場合には,通常は成人には初期用量としてプレガバリン1 日150mgを1日2回に分けて経口投与し,その後 1 週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増することが可能です.
なお年齢,症状により適宜増減可能ですが,1日最高用量は600mgを超えないこととされており,いずれも1日2回に分けて経口投与するのが原則となっております.
線維筋痛症に伴う疼痛に対して用いられる場合には,通常,成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し,その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増した後,300~450mgで維持します.
なお年齢,症状によって適宜増減しますが,1日最高用量は450mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。
気になるリリカの副作用は?
リリカは脳に作用するために多くの副作用があることが報告されております.
代表的なのは以下の2つでしょうか?
- めまい
- 傾眠
その他にも重篤な副作用として以下のようなものも報告されております.
- 心不全
- 肺水腫
- 腎不全
- 低血糖
- 間質性肺炎
- 劇症肝炎
- 意識消失
また「リリカ」には麻薬性があるというのも有名ですね.
服用を中止すると,極度の疲労感,意識障害,不安感などの症状が出現します.
今回は理学療法士・作業療法士であれば知っておきたいリリカの特徴についてご紹介させていただきました.
可愛い名前の「リリカ」ですが名前とは裏腹にとても危険性が伴う薬だということですね.
理学療法士・作業療法士も副作用や麻薬性については十分に認識しておく必要がありますね.
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