2022年度診療報酬改定では回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料が包括化される?

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2022年度診療報酬改定では回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料が包括化される?

2020年もあと数カ月となりました.

既に2022年度の診療報酬改定に向けた動きが進んでおります.

2022年度診療報酬改定に向けたリハビリテーション関連の動きの中で回復期リハビリテーション病棟におけるリハビリテーション料の包括化に関する話題が出ております.

今回は2022年度診療報酬改定では回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料が包括化されるのかといった点について考えてみたいと思います.

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年10月8日の日本慢性期医療協会によるオンライン記者会見(HPより抜粋)

2020年10月8日に日本慢性期医療協会がオンライン記者会見を行いました.

このオンライン記者会見の中で以下のような協議がなされております.

 

日本慢性期医療協会の武久洋三会長・池端幸彦副会長・橋本康子副会長は、10月8日にオンラインでの記者会見を開催し、回復期リハビリテーション病棟におけるリハビリテーションについて、包括評価を導入すべきではないかといった考えを強調しました。

回復期リハビリテーション病棟におけるリハビリテーションについて、包括評価を導入すべきではないか。

アウトカム評価であるリハビリテーション実績指数があることから、リハビリテーションに力を入れない病棟は淘汰されていくので、粗診粗療の心配もない。

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリ病棟のリハビリは包括評価としてはどうか?

この回復期リハビリ病棟におけるリハビリテーション料の包括化に関しては,以前から何度も話が出ておりますが,実績指数があればリハビリテーションに力を入れざるを得ない状況ですので,それであればリハビリテーション料を包括化可能というわけです.

包括評価となれば「粗診粗療」(リハビリテーションの単位数を少なくする)の病院が出てくることが懸念されますが,回復期リハビリテーション病棟には上述した「リハビリテーション実績指数」というアウトカム評価が導入されておりますので,リハビリテーションを十分に行わず,クライアントの日常生活動作能力に十分な改善が得られていない病棟は淘汰される可能性も高いわけです.

いずれにしても2022年度の診療報酬改定に向けた論点となる可能性が高いと考えられます.

 

 

 

 

 

 

 

60日を超過した患者の転院が増えた

また今回のオンライン記者会見の中では,2020年度の診療報酬改定で回復期リハビリテーション病棟入棟までの期間が変更になった点に関しても協議がなされております.

従来は発症後・手術後早期に短期集中的なリハビリを開始することがADL等の改善にとって効果的であり,人工関節等の一部の疾患を除き,発症後または手術後2か月以内に回復期リハビリテーション病棟へ入棟することが求められておりました.

しかしながらこの要件のために,急性期病棟での治療・回復期が長引いた脳血管疾患等の患者が,回復期リハビリテーション病棟に入棟できないといった弊害が生じており, 2か月要件の廃止」が決まったわけです.

今回の記者会見の中でもこの改定による入棟までの日数制限の廃止は非常に効果的であったと述べられております.

私自身の実感としても60日を超過してから回復期リハビリテーション病棟へ転棟するクライアントも本当に増えたなといった実感があります.

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料の包括化による理学療法士・作業療法士への影響は?

話が飛んでしまいましたが,回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料が包括化されると,理学療法士・作業療法士へは影響が及ぶでしょうか?

まず考えられるのは病院によっては包括化されれば,最低限の人員で回復期リハビリテーションを運用する病院が出てくるでしょう.

そうなると理学療法士・作業療法士の雇用というのも減少してしまう可能性は高いでしょうね.

一方でメリットもあります.

従来の20分1単位といった時間制約を受けることが無くなりますので,病棟での集団介入や,看護・介護スタッフへの動作指導といった広い意味での(本来の意味での)リハビリテーションサービスを提供しやすくなるでしょうね.

要は単位に縛られて働く必要が無くなるわけです.

 

今回は2022年度診療報酬改定では回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料が包括化されるのかといった点について考えてみました.

いずれにいたしましても2022年度の診療報酬改定における回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料包括化に関しては影響が及ぶ医療機関,理学療法士・作業療法士が多いと思われますので,今後も目が離せませんね.

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