ギフトオーサー・ゴーストオーサー問題

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ギフトオーサー・ゴーストオーサー問題

理学療法士・作業療法士の皆様はギフトオーサーとかゴーストオーサーという言葉を耳にされたことがありますか?

オーサー(author)というのは著者のことですが,論文の著者を指します.

理学療法士・作業療法士の業界でもよく問題になるのが,論文にあまり関わっていない人が共同執筆者になっているパターンです.

おそらくゴーストオーサーのケースはあまりない気がしますが…

今回は理学療法士・作業療法士界隈のギフトオーサー・ゴーストオーサー問題について考えてみたいと思います.

brown gift box with pink ribbon

 

 

 

 

 

 

 

 

ギフトオーサーシップとは?

ギフトオーサーシップとはどのようなもの意味を持つ用語なのでしょうか?

ギフトオーサー湿布というのは研究計画等も含めて論文作成に直接貢献していない者が,あたかも「論文の共同執筆者」であるかのように名を連ねる不正行為を指します.

特にギフトオーサーシップが目立つのは,研究室の責任者の立場にいる者が,権威を使って自分の名前を共同執筆者に加えるといったパターンです.

共同執筆者としての資格がないにも関わらず,著者として名前を連ねるギフトオーサーシップ行為というのは立派な研究不正なわけです.

 

 

 

 

 

 

 

 

ICMJEの著者資格の推奨

それではどういった資格があれば共同執筆者として論文に名前を連ねることができるのでしょうか?

著者資格について明文化しているのが,International Committee of Medical Journal Editors(ICMJE)による推奨です.

 

ICMJE | Recommendations | Defining the Role of Authors and Contributors

ICMJE | Recommendations | Defining the Role of Authors and Contributors

この推奨の中で,著者の条件に関して以下のように記載されております.

 

The ICMJE recommends that authorship be based on the following 4 criteria:

Substantial contributions to the conception or design of the work; or the acquisition, analysis, or interpretation of data for the work; AND

Drafting the work or revising it critically for important intellectual content; AND

Final approval of the version to be published; AND

Agreement to be accountable for all aspects of the work in ensuring that questions related to the accuracy or integrity of any part of the work are appropriately investigated and resolved.

 

日本語訳すれば,以下の4つの条件を全て満たす者が共同執筆者ということになります.

 

  • 研究の計画の段階における研究の概要,研究デザインまたは研究データの収集や解析,解釈に十分貢献している
  • 論文の重要な知的な内容について,執筆・修正を十分に行なっている
  • 発表原稿について最終的な承認をしている
  • その論文の正確性や整合性に関連した疑問を適切に調査し,解決することを保証することで,論文の全ての側面に責任を持つことに同意する

 

以上の4つの条件です.

特に条件3・4については論文投稿時のカバーレターの中でも必ず記載する必要がある条件ですね.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研究に協力してもらったけど条件を満たさない場合には?

上記の4条件には該当しないものの,論文作成にあたって貢献してもらった者はどう扱えば良いでしょうか?

例えば研究費を調達していたり,論文内容そのものではなく英語校正に携わってもらったとか,データ収集に携わってくれたとかそんな場合ですね.

このような場合には,共同執筆者ではなくAcknowledgements(謝辞)に記載するのが基本的なルールとなります.

けっこう臨床研究で多いのがデータ収集を行った場合に共同執筆者として扱っているといったパターンです.

データ収集をしただけでは共同執筆者の資格は与えられないということになります.

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴーストオーサーシップとは?

ここまでギフトオーサーシップについて解説してきましたが,ゴーストオーサーシップはどのような意味を持つものでしょうか?

ゴーストオーサーシップはイメージ的にはギフトオーサーシップの逆と考えると分かりやすいと思います.

本来であれば共同執筆者としての資格を持っているにもかかわらず,著者として名前が論文に記載されない研究者を指します.

ギフトオーサーシップに比べれば,ゴーストオーサーシップというのは少ないかもしれませんね…

 

 

 

 

 

 

 

ギフトオーサーシップの落とし穴

ギフトオーサーとして論文に名前を掲載してもらって喜んでいてはいけません.

実はギフトオーサーシップには大きな落とし穴があります.

仮に該当論文に不正が発覚した場合には,筆頭執筆者のみならず共同執筆者にも責任が及びます

共同執筆者に名前が入っていれば,自分は関わりが薄いから責任はないというわけにはいかなくなるわけですね.

したがって自分が責任を持てない論文の著者になるのは,そういった危険と隣り合わせであることを認識しておく必要があります.

最近は論文作成における貢献度を細かく明示するジャーナルも出てきているので,少しずつギフトオーサーシップも減ってくるのではないでしょうか?

 

今回は理学療法士・作業療法士界隈のギフトオーサー・ゴーストオーサー問題について考えてみました.

理学療法士・作業療法士の皆様も学会抄録や論文作成に際して,どこまでを共同研究者とするか悩まれると思いますが,研究における貢献度をきちんと明確にした上で,適切なオーサーシップに関する知識を身につけておきたいですね.

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