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理学療法士・作業療法士は独歩の定義を見直した方が良い
理学療法士・作業療法士が使用する用語の中で「独歩」といった表現が挙げられます.
「独歩」というと「自立」を表現する場合もあれば,「歩行補助具非使用」を意味する場合もあって,何を意味しているのかが曖昧なところがあります.
今回は理学療法士・作業療法士は独歩の定義を見直した方が良いといった件について考えてみたいと思います.
辞書における「独歩」
辞書の中で「独歩」に関してどのように定義されているでしょうか?
基本期には「独歩」というのは「ひとりで歩くこと」と定義されております.
つまり歩行器や杖を使用していても独りで歩いていれば「独歩」ということになります.
歩行器独歩・杖独歩といったこともあり得るわけです.
「独歩が」歩行補助具非使用といった意味で用いられる場合も
学会や論文などを見ていても,「独歩」が「歩行器や杖といった歩行補助具を使用しない」といった意味で使用されていることも少なくありません.
そのため「独歩自立」,「独歩見守り」,「独歩介助」なんて表現がなされることもあります.
結局は「歩行器独歩」といった表現と「独歩自立」といった表現のどちらに違和感を感じるかですが,これは地域や職場によっても使い方がさまざまだと思います.もされる
歩行補助具非使用を意味する便利な用語
「独歩」といった用語が「歩行補助具非使用」を意味する言葉であれば,「free hand gait」とか「フリーハンド歩行」といった表現がお勧めです.
この表現であれば歩行補助具非使用での歩行を表現しやすくなります.
基本的には独歩というのは世間的には「独りで」つまり「自立」を意味する言葉ですので,「独歩見守り」とか「独歩自立」なんていう使い方は不適切でしょうね.
歩行補助具非使用でといった内容を表現したいのであれば,「free hand gait自立」とか「フリーハンド歩行見守り」といった表現が適切でしょう.
今回は理学療法士・作業療法士は独歩の定義を見直した方が良いといった件について考えてみました.
誤った言葉の使い方をしていても施設内で通じればそれで良いなんて考え方もあるかもしれませんが,他施設へ情報提供を行う場合や学会発表の場では表現している内容がうまく伝わらない可能性が高いのでやはり言葉は正しく使いたいですね.
独歩といえば小説家の国木田独歩や岡山県で販売されている地ビール「独歩」もおさえておきたいですね.
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