目次
新人理学療法士・作業療法士に治療手技を強要する先輩理学療法士・作業療法士が危険
今年度も新卒の理学療法士・作業療法士が入職されたという職場は多いと思いますが,理学療法士・作業療法士の職場って昔から病院で行っている治療手技を新人理学療法士・作業療法士にも強要するといった悪しき習慣があります.
脳卒中治療ガイドライン等でも理学療法の治療手技というのは明らかな科学的根拠が示されておりません.
それなのに強要するっていうのはどうなのでしょうか?
新人理学療法士・作業療法士に治療手技を強要する先輩理学療法士・作業療法士について考えてみたいと思います.
リハビリテーション部門によくある光景
私の職場では●●法といったという手技を勉強している理学療法士が多く,上司がその手技を行わない場合には評価されないといったパターンです.
こういったケースでまずいのは,手技ありきになっているところです.
確かに手技は大切ですがクライアントが主役ではなく,手技そのものが主役になっているといったところに問題があります.
加えて何時間もかけて業務終了後に練習させられて,それを翌日クライアントを実験台にして試して,クライアントの前でああでもないこうでもないといった指摘をされる…こんな光景見たこと無いでしょうか?
クライアントは完全におざなりになっているわけです.
●●手技というのはあくまでクライアントを支援する手段であって,手技が目的になっているのは問題なわけです.
また上司の価値観を部下に押し付けてそれをやらない奴は評価しないというのは大きな問題です.
病院によってはリハビリテーション室で,理学療法士・作業療法士の大部分が同様の手技を行っていて,まるで実験室のような風景になっているわけです.
●●手技の推奨は上司の命令,それとも施設・病院の方針?
ここで問題なのは●●手技を励行するというのが上司の命令なのか,もしくは施設・病院といった職場の方針なのかといった点です.
そもそも上司の命令は絶対かといった議論がありますが…
私が知っているのは病院長が●●手技の理事(元整形外科医)といったケースです.
こういった場合には●●手技を行うこと自体が病院や施設の方針になっていることが多いと思いますので,なかなか大変です.
私の知る範囲では大学病院クラスでも1つの手技に固執して診療を行っているところがまだまだあるのも実際です.
大学病院のリハビリテーション部がですよ…
どうかしてます…
さらには上司の命令で●●手技の団体へ介入させられるといったこともあるようです.
もちろん会費は自己負担です.
こうなるとたまったもんではありません.
理学療法士・作業療法士がやりたくもない手技を強要される場合には?
理学療法士・作業療法士がやりたくもない手技を強要される場合にはどうすればよいでしょうか?
まず考えられる方法としては,波風を立てずに辞めるといった方法が挙げられます.
●●手技を崇拝している組織を変えるのは簡単なことではありません.
エネルギーも相当要りますし,ストレスから体調を崩してしまう可能性もあります.
●●手技を学ぶことを強要されることにストレスを感じるようであれば早いところ辞めてしまった方が身のためです.
もう1つの方法として仕方なく受け入れるといった方法も考えられます.
受け入れるというよりは割り切って受け入れた風を装うというのも1つでしょう.
また手技に関しては素晴らしい技術かもしれませんので,鼻から毛嫌いせずにとりあえずやってみるのも1つの方法だと思います.
●●手技の中でも良いとこどりをすればうまく使えるものも多くあるかもしれません.
できれば就職前にきちんとした情報収集を
一番望ましいのは●●手技をやりたくないのであればはなからそういった職場に就職しないということです.
理学療法士・作業療法士養成校の学生であれば実習中にこの病院では●●手技を使っている理学療法士・作業療法士が多いといった情報を簡単に得ることができるでしょう.
あってはならないことですが学生指導に関しても生理学・運動学・解剖学といった基礎的な学問を飛び越して●●手技の理論で指導が行われる場合もあります.
事前に情報が得られて,●●手技に関わりたくないのであれば事前に回避することが可能でしょう.
今回は新人理学療法士・作業療法士に治療手技を強要する先輩理学療法士・作業療法士について考えてみました.
手技にもよりますし,どこまでを手技と呼ぶかというのも難しいところではあります.
手技を否定するわけではありませんが,後輩理学療法士・作業療法士に強要するようなことはあってはなりませんね.
コメント