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新型コロナウイルス感染拡大による学会・研修会の中止で日本理学療法士協会・都道府県理学療法士会の会費は返金されないのか?
2020年3月以降,日本理学療法士協会主催の研修会や学術大会は全て中止または延期となっている状況です.
また緊急事態宣言が発令されたからは日本理学療法士協会にならって都道府県理学療法士会の研修会や学会も中止または延期となっている状況です.
日本理学療法士協会・都道府県理学療法士会に入会するメリットとして会員であれば研修会や学会に安価に参加できるといった点が挙げられると思います.
若い理学療法士の多くはこのメリットがあるから協会に入会しているといった方も多いと思います.
しかし研修会や学会が中止や延期となっている状況で,協会費や都道府県士会費だけ支払っていることに違和感を感じるのは私だけでしょうか?
新型コロナウイルス感染拡大による学会・研修会の中止で日本理学療法士協会・都道府県理学療法士会の会費は返還されないのかについて考えてみたいと思います.
日本理学療法士協会・都道府県理学療法士の会費
日本理学療法士協会・都道府県理学療法士の会費については以前にもこのブログの中で取り上げさせていただきました.
理学療法士の協会費が都道府県で異なるって知ってました?一番安いのは何県?
日本理学療法士協会・都道府県理学療法士ですが,都道府県によって都道府県士会費が異なりますが,おおよそ協会費と都道府県士会費を合わせて20,000円弱といった都道府県が多いと思います.
理学療法士の安月給を考えると20,000円というのはけっこう大きいです.
相次ぐ学会・研修会の中止・延期
日本理学療法士協会の上半期の学会・研修会はおおよそが中止または延期になっております.
一部,日本予防理学療法学会のように遠隔での学会開催が予定されているところもありますが,都道府県士会主催の研修会も3密を避ける目的でほぼ開催されていない状況です.
こんな状況で会費だけを搾取されている状況に納得がいかない理学療法士が今後増えてくることも予測されます.
そもそも学会や研修会に会費が使われないわけですし,その他の事業についても縮小されることを考えれば,余剰金も発生するはずですので余剰金を会員へ返金することもあってよいのではないでしょうか?
特に先日のような読売新聞の広告費に4500万円を投じるといった使い方をするのであれば返金してほしいといった方も多いのではないでしょうか?
日本理学療法士協会が読売新聞朝刊の全面広告掲載に数千万円を投じる
会費は何に使われるのか?
もちろん日本理学療法士協会費や都道府県理学療法士会費は学会・研修会だけに使用されるものではありません.
むしろ研修会や学会における補助金というのは全体から見ればあまり大きくないのも実際です.
協会で考えれば会長・理事の先生方のお給料,都道府県士会で考えても雇用している事務員の給与なんかもわれわれの会費から支払われているわけですね.
さらには協会誌の発行やその他にもわれわれが知らないだけでさまざまな形で会費が使われております.
理学療法士が職能団体に会費を支払うのは理学療法士の職能を守るために当たり前といった考え方もあります.
公益法人というのは組合や互助会ではなく,専門職がお金を出し合い国民に貢献する事が本来の目的です.
したがって会員のメリットを求めるものではなく国民に役立つ事業をするために少しずつお金を出し合うのが本来の目的です.
そういった正論は理解できるのですが,今年度のようにあまりにも旨味が無いと退会してしまう理学療法士も増えてしまうでしょうね.
今回は新型コロナウイルス感染拡大による学会・研修会の中止で日本理学療法士協会・都道府県理学療法士会の会費は返金されないのかについて考えてみたいと思います.
おそらく返金されないでしょうが遠隔での研修開催に向けてご準備いただき,下半期は若い理学療法士が学習できる体制をきちんと構築していただきたいですね.
日本理学療法士協会はこのあたりの準備が進んでいるようですが,都道府県士会に限っては今年度中に遠隔研修を行う体制構築だけで終わってしまうところも多いでしょうね.
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