悲報 ついに大阪府内のリハビリテーション病院でクラスター感染発生

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悲報 ついに大阪府内のリハビリテーション病院でクラスター感染発生

ついに出てしまいました.

大阪府内のリハビリテーション病院で44人にものぼるクラスター感染が発生したようです.

リハビリテーション病院の特性を考えると,以前からこういったクラスター感染の発生が危惧されたわけですが,ついに発生してしまいました…

今回は大阪府内で発生したリハビリテーション病院におけるクラスター感染について考えてみたいと思います.

 

 

 

 

 

 

 

記事によると

大阪府は18日、府内で新型コロナウイルス感染が確認された88人のうち、「なみはやリハビリテーション病院」(大阪市生野区)での感染者が41人に上ると発表した。これまでに陽性と判明した3人が同病院の関係者だったことも判明し、同病院での累計感染者は44人。大阪市保健所は19日、感染拡大の経緯について現地調査を行う。

 府によると、この日感染が判明した同病院の感染者41人のうち、医療従事者は20~30代の男女6人、患者は30~90代の男女35人。症状などの詳細は調査中という。同病院は15日に入院患者の受け入れを中止、18日に外来診療を取りやめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリテーション病院は感染が拡大しやすい? その①

回復期リハビリテーション病院の特徴といえば,理学療法士・作業療法士による濃厚接触が長時間行われるといった点です.

最近は3密のうち,密閉・密集を避ける環境でリハビリテーションを提供する医療機関が増えてきてはおりましたが,理学療法士・作業療法士の関わり方の特性上,密着はなかなか避けるのが難しいのも実際です.

外来リハビリに通院されるような比較的元気なクライアントであれば,ソーシャルディスタンスを保ったまま自主トレーニングを指導するということも可能かもしれませんが,起き上がりや歩行に介助を要するようなレベルのクライアントに対して,ソーシャルディスタンスを保ったままリハビリテーションサービスを提供するというのは不可能に近いです.

回復期リハビリテーション病院というのは日常生活に介助を要する人が大半ですので,そういった面から考えても理学療法士・作業療法士による密着を回避することが困難であり,感染が拡大しやすい環境であることが改めてわかります.

回復期リハビリテーション病院では1日1患者当たり2単位以上(40分以上)のリハビリテーションを提供しないと入院料が算定できませんし,充実加算等を取得している場合には1日に6単位(120分)以上のリハビリテーションを提供する必要があります.

さらに最近は365日体制でリハビリテーションサービスを提供する医療機関が増えており,濃厚接触の時間・頻度の面で考えても非常に感染を引き起こしやすい要因になっていると考えられます.

 

 

 

 

 

 

 

回復期リハビリテーション病院は感染が拡大しやすい? その②

ご存知のように回復期リハビリテーション病院では生活の中での活動範囲を拡大していくことが重要となります.

感染拡大防止の観点から面会禁止や外出・外泊の禁止措置が取られている医療機関が増えておりますが,クライアントの病棟での移動を制限することはできません.

特に回復期リハビリテーション病院では生活の中での活動範囲を拡大し,生活の中にリハビリテーションを取り入れる,いわゆる生活リハビリが重要となりますので,クライアントの移動によって感染が拡大される可能性が高い病棟であるといえるでしょう.

 

 

 

 

 

 

 

 

リハビリテーション病院におけるクラスター感染による風評被害が発生しそう

今回の大規模クラスター感染はまだまだ感染者数が増加する可能性が高いと考えます.

また回復期リハビリテーションの対象者というのはほとんどが70歳を超える高齢者ですので,非常に厳しい状況になることも危惧されます.

大阪府のライブハウスにおけるクラスター感染者数を超える可能性も高いですよね.

そうなるとTVニュースでもリハビリテーション病院におけるクラスター感染が多く取り上げられることになると思います.

専門家の中でもリハビリテーションがそもそも今必要なのかといった議論もなされるでしょう.

場合によっては理学療法士・作業療法士の感染管理体制は適切だったのかといったことにまで言及されるかもしれません.

全国にあるリハビリテーション病院に対しても世間からそれなりの視線が向けられることになります.

回復期リハビリテーション病院は最も多くの理学療法士・作業療法士が勤務する職場です.

全国規模で回復期リハビリテーション病院に対する風評被害が拡大し,利用者が減少したり,業務そのものが制限されてしまえば理学療法士・作業療法士にも甚大な被害が及ぶでしょう.

加えて本来必要なタイミングで多くのクライアントに適切なリハビリテーションを提供できないことになりますので,まさにリハビリ医療崩壊といった構図に陥ってしまいます.

 

 

 

 

 

今回は大阪府内で発生したリハビリテーション病院におけるクラスター感染について考えてみました.

いつかこういった事態が起こるのではと危惧しておりましたが,ついに起こってしまいました.

こうなるともはや他人事ではありません.

全国の回復期リハビリテーション病院に勤務されている管理者の理学療法士・作業療法士の方は,今回のクラスター感染の発生を受けて,早急に対応策を考える必要がありますね.

これ以上の感染者が発生しないこと,高齢な感染者の方々の無事を祈るばかりです.

コメント

  1. […] 悲報 ついに大阪府内のリハビリテーション病院でクラスター感染発生大阪府内のリハビリテーション病院で44人にものぼるクラスター感染が発生したようです. リハビリテーション病 […]

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