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日本理学療法士協会・日本理学療法士連盟主催
2020年度診療報酬改定研修会の研修費が法外な件
皆様もご存知の通り2020年4月より診療報酬が改訂されます.
皆様の施設でも管理者の理学療法士・作業療法士の方を中心に様々な情報を収集されていることと思います.
既に回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病床に関する情報が一部公開されており,改訂がリハビリテーション部門に与える影響も大きいことが予測されます.
先日,日本理学療法士協会より2020年度診療報酬改定研修会と題した研修会の情報が皆様の施設へも回ってきたかと思います.
今回はこの研修会の研修費が法外ではないかといった件について考えてみたいと思います.
2020年度診療報酬改定研修会の詳細
診療報酬改定研修会ですが関東(東京),九州(熊本),近畿(大阪)の3会場で開催される予定となっております.
2020年度の診療報酬改定では「医療従事者の負担軽減(働き方改革の推進)」「医療機能の分化・強化や連携、地域包括ケアシステムの推進」「社会保障制度の安定性・持続可能性の確保」などが取り上げられており,この研修会では,リハビリテーションに関連する項目に特化し,診療報酬改定の背景や意図,および対策についてご説明がなされることとなっております.
東京会場
九州会場
大阪会場
研修会費が法外ではないか?
研修時間は3時間30分です.
協会費を支払っている日本理学療法士協会の会員を対象とした研修会の研修費が8,800円というのは高すぎないでしょうか?
東京会場は800名定員ですので,8,800円×800名で7,040,000円の収益となります.
九州会場は600名定員ですので,8,800円×600名で5,280,000円の収益となります.
大阪会場は600名定員ですので,8,800円×600名で5,280,000円の収益となります.
仮に会場費が100万円(そんなに実際には必要ないと思います)だとして,講師は厚労省の担当官と日本理学療法士協会の職員ですので不要だと考えると,少なく見積もっても1400万円ほどの収益が見込まれます.
このお金ってどうなるのでしょうか?
基本的にはこういった研修会では収支が0円になるのが理想のはずですが,1400万円もの黒字が出る研修会ということになります.
また気になるのは日本理学療法士協会の単独主催ではなく,日本理学療法士協会・日本理学療法士連盟の主催であるといった点です.
疑いたくはないですが1400万円がそのまま政治資金として使われるとして,収支がきちんと公開されなければ診療報酬改定を良いことに会員の足元を見た悪質な商売だと思います.
研修会に8,800円の価値があるか?
ただこの手の研修会ってどうでしょうか?
これだけインターネットやSNSで情報がハイスピードで拡散される時代に,ネットで得られる情報以上の情報が得られるのかどうかも怪しいです…
情報もすぐに公開されますし…
3月中旬というある程度情報が明らかになってきている時期に本当に参加する価値があるようなものか疑わしいと思ってしまいます.
ただこの研修会費っておそらく個人持ちではなくて施設持ちの施設が多いと思いますので,そういった意味では参加者が多いのだと思いますが,そこも日本理学療法士連盟の狙いだったりするのでしょう.
今回は2020年度診療報酬改定研修会と題した研修会の研修費が法外ではないかといった件について考えてみました.
収支が公開されずに政治資金に回されたりすれば,会員そして国民のために活動すべきである公益社団法人として日本理学療法士協会もいかがなものかと思ってしまいます.
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