半田会長・斎藤副会長が登録理学療法士制度について生放送で言及

認定・専門・登録理学療法士
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半田会長・斎藤副会長が登録理学療法士制度について生放送で言及

2019年12月5日にリハノメチャンネルで日本理学療法士協会の半田会長,斎藤副会長が登録理学療法士制度について生放送で言及されました.

今回はリハノメチャンネルの生放送における半田会長・斎藤副会長のコメントをまとめてみたいと思います.

一番印象に残ったのは診療報酬上のインセンティブの獲得は難しそうだといった点です.

見逃した方は必見です.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半田会長のコメント

◆昔に比較して理学療法士養成において臨床実習に費やされる時間が短縮した.

◆3年間の養成教育では要請が困難な状況である

◆そんな状況で新人理学療法士にクライアント当たり3単位取得を求めることに無理がある

⇒なんちゃってリハビリ(お散歩や意味のないマッサージ)の横行

◆昨今の理学療法士は歩行に対する意識が薄い.基本的動作能力の専門家として歩行をもっと追及してほしい

◆現行の1~2年間の新人教育プログラムではこの臨床実習期間の短縮を補填するのは困難であり,前期・後期研修を含む5年間の登録理学療法士制度を新設する

◆今回の登録理学療法士制度においてはe-learningを活用したプログラムとした.1人職場であったり,土日出勤者,離島・地方の理学療法士にも同じような学びの機会が与えられる.e-learningの構築にはかなりの費用がかかる.

◆現在の新人理学療法士は知識はそこそこあっても,臨床実習における経験値が低く,ペーパードライバーの状態である

◆また卒後に1つの施設で学べることは限られており,幅広く学ぶ機会を作る上で,登録理学療法士制度を活用してほしい

◆登録理学療法士は日本理学療法士協会員のノルマであり,最低限の義務としたい

◆医療職,専門職,理学療法士としての最低限のノルマが登録理学療法士の取得ということである

◆最終的には登録理学療法士をベースに個々人の夢や生涯学習を見つけることを目標とする

◆医療は常に変化しており,最新の知識を学ぶ上で更新制度は必要

◆医師会の制度も5年更新制であり,今回5年の更新制とした

◆登録理学療法士を取得しない理学療法士は?協会に入会しない理学療法士は?

⇒登録理学療法士を取得しない人もいるのは当然であり,医師会でも専門医を取得しない医師も存在する

⇒組織率はどの組織でも低下してきている.協会に入会しない理学療法士がいるのも当然である.

⇒協会員や登録理学療法士にならなくとも,どこかで自己研鑽する機会があればそれでよい.

⇒治療家であればクライアントのために自己研鑽するのは当然.

⇒協会の研修は安く自己研鑽できるといったメリットがある.

◆将来的には卒後に臨床実習を行う仕組みとしたい

⇒就職までに様々な疾患を経験でき,本当に働きたい職場を選択できる,即戦力として活躍できるといったメリットがある

◆登録・認定・専門理学療法士に対する診療報酬上のインセンティブは?

⇒整形外科医でも教授が手術しても新卒医師が手術をしても診療報酬上の点数は同じ

⇒理学療法士のみ資格制度で診療報酬上のインセンティブをつけることは難しい

⇒医療広告への掲載が限界

⇒しかしながら理学療法士が余る時代が今後くる

⇒競争社会で生き残るための1つの証明書になるようなものになれば良いと考えている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斎藤副会長のコメント

◆理学療法士のキャリアデザインを考えることが重要

◆理学療法士を取り巻く環境が大きく変わりつつある(リストラ等)

◆理学療法士のキャリアも多様化しており,富士山型のキャリア形成は理学療法士に適していない

◆2014年からOJTを重視した教育制度を取り入れてきた

◆現行の認定理学療法士・専門理学療法士は新制度でも認定理学療法士・専門理学療法士へ移行される

◆医療広告ガイドラインにおける認定・専門理学療法士資格の開示要件の緩和,外部評価機構による評価法に関する交渉が中断などの問題で生涯学習制度の構築時期が延伸された

◆登録理学療法士制度は義務教育的位置づけであり,学習時間数の増加,実地研修の導入,都道府県理学療法士会の負担の少ない制度となっている.基本的には登録理学療法士はジェネラリストの育成を前提としており,理学療法士の基盤となる.Specialityは認定・専門理学療法士制度を通じて生涯学習する

◆現行の新人教育プログラムと登録理学療法士制度では,取得に必要な時間数が大きく異なり,157.5時間を要する.取得に対する時間が長いというのは社会に対して非常に大きい.

◆認定理学療法士新規取得にあたっては50,000円を要しており,認定理学療法士更新に当たっては8,0000円を要しており,専門理学療法士新規取得に当たっては335,000円を要しており,専門理学療法士更新に当たっては85,000円の費用を要している.新制度における登録理学療法士は10,000~20,000円程度とする予定であるが,認定・専門理学療法士については未定.

◆実地研修は1人職場等のあらゆる職場に対応できるものとなっている

◆登録理学療法士更新には,医師会モデルを参考に症例レジストリー制度を採用することを考えている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

斎藤副会長のQ&A

◆新人教育プログラムを修了した11年以上の理学療法士が登録理学療法士のコンテンツを受講できるか?

⇒今後,検討する

◆登録理学療法士の更新に要する費用は?

⇒まだ正確な費用は明らかでない

◆実地研修は働きながら行えるのか?

⇒OJTとして働きながら行える

⇒指導者は登録・認定・専門理学療法士とする

◆認定・専門理学療法士取得者は認定・専門理学療法士を更新すれば登録理学療法士が更新されるのか?

⇒明確な回答はできないが,そういった方向で話が進んでいる

◆理学療法士と理学療法士アシスタントになるのか?給与に差が出るのか?

⇒資格取得者の品質が高ければ必然的にそうなる可能性が高い

⇒経営者がそこを評価するかどうか

◆OJTを行うためには単位制では難しいのでは?

⇒OJTでもさまざまな方法がある.単位制の中で省エネのOJTを取り入れるべき

◆ネット環境が無い環境ではe-learningはどうすればよいか?

⇒検討します

◆登録理学療法士取得後に認定・専門理学療法士資格を取得するメリットは?

⇒差別化を図ることができる

◆登録・認定・専門理学療法士制度の更新における猶予期間は?

⇒今後考慮される

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はリハノメチャンネルの生放送における半田会長・斎藤副会長のコメントについてご紹介させていただきました.

考えさせられることの多い2時間でした.

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