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理学療法士・作業療法士も知っておきたいメールの基本
メールの機能として主なものに,TO・CC・BCCの3つがあります.
理学療法士・作業療法士の皆さんは,これらの機能をきちんと使い分けることができているでしょうか?
新人理学療法士・作業療法士の方の中には,そもそもそんな機能があったことすら知らないという方もいらっしゃるかもしれません.
この3つの機能を知った上で,上手く使いこなせると,ビジネス基本スキルをアップさせることができます.
TO・CC・BCCをうまく使い分けられていないと,メールを受け取る方にも常識の無い理学療法士・作業療法士だと思われてしまうでしょう.
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたいメールの基本であるTO・CC・BCCの使い分けについてご紹介させていただきます.
TOの役割は宛先
はじめにTOの役割から整理したいと思います.
「TO」とは「宛先」の意味です.
英語でTOが使われるシーンといえば,後に人称が入ることがあります.
例えばHappy Birthday to youなどがその代表です.
つまりTOは「あなたに送っています」という意味を表していて,基本的には個人に送るときに使用する機能です.
ただしTOを利用して複数人宛てにメールを送る場合もあります.
宛先欄に複数人のメールアドレスを入れることで,同じメールを全員に送ることができるのは皆さんもご存じだと思います.
CCは一斉送信
CCは複数人に送りたいときに使用します.
「CC」の略を知らない方も多いと思いますが,CCとはCarbon Copy(カーボン・コピー)の略で,日本語の意味は「複写」という意味です.
CCに名前を入れた人には,コピーが送られるという扱いになります.
つまり必ず見て欲しいメインの受け手はTOに入れて,一応確認しておいてほしい人はCCに入れると考えてもいいかもしれません.
CCで受けた人は,受け手としてのメインではありませんので,基本的に返信義務はありません.
しかし「CCのメール内容の重要度が低い」ではないので,安易に無視や破棄をしないように注意してください.
BCCでアドレスを隠す
3つの中でも,BCCは少し特殊な機能です.
BCCの機能の特徴は,以下のとおりです.
①複数人に送ることができる
②受け手に返信義務は(基本的に)ない
③他の人のメールアドレスを隠すことができる
①・②の特徴はCCと同じですが,最も大きな特徴は③の他の人のメールアドレスを隠すことができるといった点です.
BCCはブラインド・カーボン・コピーの略です.
Bはブラインド(Blind)の頭文字で,ここでは「隠す」の意味になります.
つまり、BCCで複数人に送った場合,メールの受け手は自分以外の他の受信者のアドレスを見ることができません.
他の人のアドレスを「隠す」ことができる機能なのです.
CCとBCCをどう使い分けるのか?
CCとBCCは「隠す」という点に大きな違いがあります.
CCではメールアドレスが受け手全員に知られることになるので,この点を理解した上で使用しなければなりません.
つまり全員にアドレスを知られても問題が無い関係性の場合に使用することになります.
例えば
①社内だけで連絡を共有する場合
②面識のある人同士(アドレスを知っている人同士)に送る場合
などが挙げられます.
BCCはどのように使用することが多いのでしょうか?
例えば
①面識のない人同士の複数人に送信する場合
個人情報を管理する上では情報漏洩は,病院や施設の信頼性の観点からも,避けなければならないリスクの1つです.
BCCは面識のない人(病院)にアドレスが知られて連絡先がバレる,アドレスが悪用される,などのリスクを避けることができます.
TO・CC・BCCでメールを送るときのマナー
それぞれの機能で送るときのビジネスマナーについても,細かい決まりがあります.
特にTO・CC・BCCでメールを送るときに悩むのが「宛名の書き方」です.
まずTOで送るときですが,①病院名②部署③役職④受け手の名前の4つは最低限記載するのがマナーです.
TOで複数人に送る場合ですが,社外の人はもちろん,社内であっても全員の名前をしっかりと記載する必要があります.
【TOで送るときの宛名】
○○病院
リハビリテーション科
主任
○○○○様
CCで送るときにはCCが1名の場合と複数人の場合では宛名の書き方に違いがあります。
【TOとCCが1名ずつの場合】
○○病院
リハビリテーション科
主任
○○○○様
(CC:●●●●様)
【TOが1名でCCが複数名の場合】
○○病院
リハビリテーション科
主任
○○○○様
CC欄が1名の場合は,括弧で囲み,名前を記載するのが基本ですが,CCが複数人の場合は,必ずしも名前を記載する必要はありません.
もちろん記載があればより丁寧ではありますが,人数によっては記載しきれないこともあるので基本的には不要です.
BCCで送るときには,相手は他の人のアドレスを見ることはできませんが,自分がBCCで送られてきていることは確認できます.
まず基本的なマナーとして,「相手にBCCであることを一言添えること」が大切になります.
文言に正式な決まりはありませんが,「一斉に送らせていただいているためBCCにて失礼いたします」と一言添えると先方にも失礼になりません.
CCの返信は全員にするべき?送信者のみ?
CCで届いたメールに返信する場合には,どのように返信するべきでしょうか?
CCで届いたメールに返信する場合,「送信者だけに返せばいいのか」,それとも「全員に返せばいいのか」という点で,迷ってしまうことがあります.
結論としては,両方とも間違いではありません.
全員で共有すべき内容であれば全員に返信し,その必要がなければ送信者個人に送信すればいいわけです.
ただ先ほども説明したように,CCは基本的に返信の必要がないメールでもありますので,内容によって臨機応変に対応することが求められます.
今回は理学療法士・作業療法士も知っておきたいメールの基本であるTO・CC・BCCの使い分けについてご紹介させていただきました.
意外と知られていないメールの基本的なマナーですが,社会人としては常識的なところなので確実におさえて,相手に失礼のないようにしたいものですね.
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