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理学療法士・作業療法士のセミナー業は稼げる?
理学療法士・作業療法士の年収はおおよそ平均年収程度ですが,家庭を持って子供を育てるとなった時に充分な額とは言えないのが現状です.
このブログの中でも何度も理学療法士・作業療法士の収入に関して取り上げてきました.
今回は収入アップのための働き方の1つであるセミナー講師業について考えてみたいと思います.
理学療法士・作業療法士のセミナー講師としての働き方
理学療法士・作業療法士の業界では回復期リハビリテーション病棟をはじめ,365日体制の施設も増えてきております.
しかしながら,日曜日が休診といった施設が多く,理学療法士・作業療法士がセミナーに参加するのは土曜日・日曜日といったことが多いと思います.
必然的に理学療法士・作業療法士の講師業は土曜日や日曜日がメインとなります.
理学療法士・作業療法士のセミナー・研修会では何を教えるのか?
理学療法士・作業療法士が研修会・セミナー講師として教えることは,セラピストにとって必要な解剖学や運動学などの基礎的な知識であったり,自らの臨床経験による治療テクニックやトレーニング理論といった内容が多いです.
また最近では起業する理学療法士・作業療法士が増えており,経営の方法論をテーマとしたセミナーや研修会も増えてきております.
理学療法士・作業療法士のセミナー講師は儲かるのか?
理学療法士・作業療法士のセミナー講師が儲かるかどうかは,受講料と受講生の数によって大きく変わります.
例えばセミナーの受講料が1万円だとして20名集まれば売り上げは20万円になります.
この20万円の中から会場費や交通費,宿泊費,資料印刷代などが引かれます.
会場費は1日貸切で,地方で安いところならば5千円程度,高くても2~3万円といったところがよく利用されます.
会場は公共機関の他に,民間の研修室もありますし,最近では小規模セミナーのためにマンションの1室などを使ったレンタルスペースも増えてきております.
こういったレンタルスペースであれば比較的安価に利用ができます.
自分で主催した場合は全て自分の収入になりますが,他団体主催でオファーを受ける形で理学療法士・作業療法士が講師を務める場合には,前述の会場費・交通費・宿泊費はその団体負担ですし,スタッフの人件費も考慮する必要がありますので,理学療法士・作業療法士が講師として得られる収入は大幅に少なくなります.
一般的にはセミナー講師料は,研修会・セミナーの売り上げから20-25%が相場ということが多いですが,講師料が50%という団体や会社もあります.
当然ながら受講生が集まらないと売り上げになりませんので,開催最低人数や自身の講師料最低額を決めておくと受講生が予定より集まらなかった時には安心です.
人気講師となり自らの主催となれば1回のセミナーで数万円~数十万円の収入となるため,セミナーだけでも年間で1,000万円以上の収入を得ることも夢ではありません.
また最近はオンラインセミナーが増えてきておりますが,オンラインセミナーであれば人数制限を設けることも少なくて済みますし,会場費が不要となることも多く,セミナーの形も変わりつつあります.
理学療法士・作業療法士が人気講師になるにはかなりの努力が必要
理学療法士・作業療法士が講師になるためには,治療技術や経営の方法論を教示する必要がありますので,それだけの知識や技術,経験が必要となります.
そのためほとんどの人気講師は若い頃に勉強に多くのお金と時間を費やしているわけです.
また実力があるだけでは人気講師になれません.
その実力を世の中に知ってもらわなければ受講生は集まりませんので,学会での発表,ブログやYouTubeなどSNSでの発信が必要です.
10年ほど前であればブログなどのSNSで発信する理学療法士・作業療法士は少なかったのですが,今は多くの理学療法士・作業療法士がSNSで発信する時代ですので,以前よりも集客が難しくなっているのも実際です.
理学療法士・作業療法士が人気講師となれば,収入も増えますが,休日は無くなりますし,労力も必要ですので,割りのいい仕事とは一概に言えないというのが本当だと思います.
理学療法士・作業療法士が人気講師を長く続けることは難しい?
人気講師として高額の所得を手に入れたとしても,それを何年も続けていくことはさらに難しくなります.
基本的にほとんどの理学療法士・作業療法士は,一度受講してしまえば同じ内容のセミナーを再受講するという習慣がありません.
そのため常に新しいコンテンツを作る必要性が高く,新規顧客を獲得し続ける必要があります.
さらに受講生の理学療法士・作業療法士がセミナーで手に入れた知識・技術を,自分のコンテンツとして自身のセミナーで教える
ようになってしまうことも多く,見込み客がそちらに流れてしまう可能性もあります.
PT・OTのセミナーでは協会システムを作り上げることが鍵?
セミナー・研修会の講師業を,継続的なビジネスにしていくには資格制度を作って,協会ビジネスにすることが鍵になってきます.
○○リハビリテーション協会といったような営利の団体はすべてこのシステムを作って活動をしているわけです.
自分の代わりにセミナーを開催できる人材を育て,自分はマージンを徴収することで自身でのセミナー講師料以外の収入を増やすこともできますし,育てた講師の人脈で,さらに知名度や自身の人脈が広がっていく可能性もあります.
さらに資格も更新制度を設けて,定期的に再受講する仕組みを作れば長期的なビジネスになります.
今回は収入アップのための理学療法士・作業療法士の働き方の1つであるセミナー講師業について考えてみました.
理学療法士・作業療法士が長く講師業を続けるためには,経費や時間も費やすひつようがありますが,リターンも大きく,何よりも講師を務めることのできる喜びは大きいものです.
軌道に乗れば年間で1,000万円を超える収入を得ている理学療法士・作業療法士が存在するのも実際です.
理学療法士・作業療法士のセミナー講師業に興味のある方は,是非参考にしてみて下さい.
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