理学療法士・作業療法士のための日常会話 ちょっとした語彙力であなたの印象が変わる

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PT・OTのための日常会話 ちょっとした語彙力であなたの印象が変わる

理学療法士・作業療法士によって差はあるものの,他職種やクライアントとコミュニケーションをとる必要があります.

理学療法士・作業療法士は平均年齢が若く,他職種からは一般常識が無いといった声を聞くことも稀ではありません(私の職場ではそんなことはありませんが…).

また今の高齢者からするとそもそも現代人の言葉遣い自体が問題だといった声もきかれます.

社会人であるにも関わらず,あまりにも学生言葉,もしくは子どもっぽい言葉遣いをしていると,それだけでこの人は社会人としてどうかと指摘を受けたり,所属施設そのものの資質も問われることとなります.

言葉って大事なんですね.

そこで今回は日常会話で使うことの多い表現に関して,いくつかこう修正すると社会人らしくなりますよといったものをご紹介したいと思います.

 

 

 

なるほど⇒仰る通りです

会話の中で相手に同意をすると相手も安心して話をしてくれます.

特に理学療法士・作業療法士はクライアントの話を傾聴する必要がありますので,同意の意をこめて言葉を発する機会は少なくないでしょう.

「なるほど」は,状態を確認し,納得することを示す言葉で,会話では相手の言葉に同意する気持ちを表します.

相づちとして使いやすいため,クセのようになって連発してしまう人が多い言葉でもあります.

しかしながら多用していると,「ちゃんと話を聞いているのか」と相手に疑念を抱かせる恐れがあります.

また目上の人に対して使うと嘩大な印象を与えますので,頻繁には使わないのが基本です.

目上の人に対して,同意の意思を示したいときには,「まさしく仰る通りです」,「いかにもその通りです」.「○○さんの話はごもっともです」といった表現が使えます.

 

 

 

大丈夫です⇒問題ございません

「大丈夫」も普段様々なところで使用されます.

たとえば「そのクライアント一人で対応できますか?」と言われて「大丈夫です」,また「手伝いましょうか?」と言われて「大丈夫です」など,われわれ理学療法士・作業療法士の中でも使用頻度の高い言葉の1つです.

この「大丈夫」という言葉は便利な言葉ではありますが,なんにでも使っていると,語彙の少ない人,教養のない人だといった印象を与えてしまいます.

また目上の人に対して使用する表現としては適切とは言えません.

「大丈夫」に代わる表現としては「差し支えありません」といった表現が使えます.

「差し支え」は不都合なことを表しますが,「差し支えありません」で「不都合はありません」という意思を伝えることができます.

 

 

 

わかりません⇒勉強不足で申し訳ございません

知らないことを問われたとき,素直に「わかりません」と答える勇気は必要です.

とはいえ他職種やクライアントとの会話の中で,「わかりません」といった表現を使用すると能力を疑われてしまいます.

この場合はには「勉強不足で申し訳ございません」などと答えると反省の意図が伝わります.

他にも,「不勉強で申し訳ございません」といった表現や「寡聞にして存じ上げません」といった表現も有用です.

「わかりません」ではわからないことに対して反省している感じが出ませんが,「勉強不足で申し訳ございません」,「不勉強で申し訳ございません」,「寡聞にして存じ上げません」といった表現を使用すると反省の意を表現することができます.

 

 

 

それでいいです⇒異存はございません

目人の方を同意する時に「それでいいです」と言うのは,ちょっと不快な気がしますね.

こんな場合には,「異存はございません」という言葉が使えます.

「異存」は他人とは違う考え,反対意見,異議のことですが,それがないのですから,「あなたの意兄に賛成です.私が言うことは何もありません」と全面的な賛成の,葱思を示します.

他にも,「異議(異論)はありません」,「同意します」,「賛同します」といった表現が役に立ちます.

 

 

 

やばい⇒大変です,一大事です

「やばい」という言葉を職場で使用する社会人はいないと思いますが,最近の若者が使用する最も頻度の高い言葉の1つではないでしょうか?

「やばい」は危険な状況が身近に迫っていること,それが予想される状況を指す言葉であり,程度の激しいことを意味する言葉でもあります.

最近では「この料理ヤバくない?(すごくおいしい)」などと,プラスの言葉として使われることも増えてきました.

「やばい」に代わる表現としては,「大変です」とか「一大事です」といった表現が適当でしょうか.

 

 

 

 

ぶっちゃけて言うと⇒ありていに言えば

「ぶっちゃけ」は、ぶっちゃける(打明)を略した言葉です.

「ぶっちゃける」は「ぶちあける」から転じた言葉で,隠すことなく語るという意味です.

「ぶっちゃけ」は2000年代から使われるようになり,2003年にテレビドラマ「GOODLUCKII」で俳優の木村拓哉さんがセリフで多用したことから,若者の間でも浸透しました.

まさか目上の人に「ぶっちゃけ言わせてもらいますが」などと口にしている人はいないとは思いますが,言い換え表現に「ありていに言えば」といった表現が使えます.

「有り体」は,ありきたりなこと,ありふれたことのほか,ありのままであることを表します.

「有り体に言えば」は「隠すことなく」という意味です.

他にも,「率直に言うと」,「正味のところ」,「単刀直入に言うと」,「ざっくばらんに言うと」等といった表現が使えます.

 

 

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