周径測定のコツ~なるほどこれで正確に測定できる~

投稿者: | 2018年8月12日

前回は下肢長の測定方法におけるコツをご紹介いたしました.大腿周径・下腿周径に関しても,下肢長と同様に日常臨床で測定する機会が多いと思います.周径の測定も5mmで行うのが一般的ですので,ちょっとした測定の方法で誤差が出てしまいます.今回は周径測定をより正確に行うためのコツをご紹介いたします.

大腿周径測定のコツ

大腿周径を測定する際には膝蓋骨上縁から上前腸骨棘に向かって,膝蓋骨直上・膝蓋骨上縁5cm・膝蓋骨上縁10cm・膝蓋骨上縁15㎝の部分の周径を測定するのが一般的です.一般的には膝蓋骨直上は腫張を,膝蓋骨上縁5cmは内側広筋の萎縮を,膝蓋骨上縁10cmは外側広筋の萎縮を,膝蓋骨上縁15cmは大腿四頭筋全体の萎縮を評価するために用いられることが多いです(筋の萎縮と周径との関係性に関してはさまざまな意見がありますが…).

膝蓋骨直上:腫張

膝蓋骨上縁5cm:内側広筋の萎縮を

膝蓋骨上縁10cm:外側広筋の萎縮

膝蓋骨上縁15cm:大腿四頭筋全体の萎縮

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大腿周径を測定する際に最も誤差が生じやすいのは,膝蓋骨上縁から5cm・10cm・15cmの位置関係です.これを間違えると周径が大きく変化してしまいます.5cm・10cm・15cmの位置をマーキングした上で,メジャーで周径を測定するわけですが,臨床実習生を見ていると誤差が出ないようにマーキングした位置の周径を何度も測定しなおしていることが多いのですが,実はマーキングの場所が既にずれている場合が少なくありません.マーキングの位置がずれていれば何度も測定しなおしたとしても結果は間違ったものになってしまいます.

左の図では左右で膝蓋骨上縁5cm,膝蓋骨上縁10cmの位置がずれていますので,このまま測定しても正しい結果は得られません.重要なのはマーキングした後に左右の膝蓋骨上縁5cm,膝蓋骨上縁10cm,膝蓋骨15cmの位置が揃っているかどうかを確認することです.もちろん下肢長が異なるために正確に測定してもこの位置にずれが生じる症例も存在しますが,通常はこの膝蓋骨上縁5cm,膝蓋骨上縁10cm,膝蓋骨15cmの位置が左右で同じ位置になります.したがって左右のマーキングを行って,この位置関係を確認した上で周径を測定するとより正確に周径の評価が行えます.マーカーを使って皮膚に印をつけるのは少し抵抗がありますよね.マーキングに当たっては小さいシールを用いる方法が勧められます.

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下腿周径測定のコツ

下腿周径測定のコツは最大・最小の位置関係をきちんと見極めることです.下腿を前方から見るだけではどこが最大周径の場所で,どこが最小周径の位置かがわかりにくいので,必ず側方から下腿を見て最大・最小周径の位置を決定することが重要です.

今回は大腿・下腿周径測定のコツについてご紹介いたしました.このコツを使ってより正確に周径測定を行えるとよいですね.

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