クレームを受けた時の理学療法士・作業療法士の対応

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クレームを受けた時の理学療法士・作業療法士の対応

昨今はクライアントの権利意識も向上しているためか,理学療法士・作業療法士もクレームを受ける機会が増加しております.

クレームが発生した時に最も重要なのが初期応対です.

この初期応対を誤るととんでもない方向に話が進んでいってしまうことも多いです.

今回はクレームを受けた時の理学療法士・作業療法士の対応について考えてみたいと思います.

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まずは訴えを傾聴して謝罪する

こちらに否が無くともクライアントがクレームを申し出るということはクライアントが不快に感じたということに他なりません.

まずはクライアントが何を不快に感じてクレームを申し出たのかを読み取りましょう.

しっかりと傾聴するだけでもクライアントも落ち着いてくることが多いです.

そのうえで誠意を持って謝罪しましょう.

頭ごなしにクライアントの話をさえぎったりというのは一番まずい対応です.

 

 

 

 

 

 

 

 

ボディランゲージも重要

理学療法士・作業療法士がクライアントとコミュニケーションを図る場合には,言語を通じて意思疎通を図ることが多いです.

ただ実際には言語以外の身振り手振りや表情,声の大きさやトーンなどによっても,クライアントへの伝わり方は大きく変化します.

全く同じ内容で謝罪の意思を伝えていても,理学療法士・作業療法士の態度や表情によっては,クライアントがさらに憤慨してしまうなんてこともあるでしょう.

例えば謝罪の際に「申し訳ございません」と丁寧な言葉を発しても,お辞儀もせず無愛想な態度であったらどうでしょうか?

これではクライアントがさらに憤慨してしまう可能性が高いでしょう.

理学療法士・作業療法士は,言葉だけでなく身体全体から情報やメッセージを発していることを理解することが大切です.

特にクレームを受けた場合というのは,動揺して焦ったり緊張して気持ちが表情や態度,身振り手振りなどに現れてしまうことも多いので注意が必要です.

 

 

 

 

 

 

 

どういった態度や身振りがまずい?

まずは良くあるのが後ろで手を組んで上体をそらすような姿勢で話を聞いてしまうパターンです.

クライアントからすれば,この理学療法士・作業療法士からは反省の色が全く感じられないと感じてしまうでしょう.

必ず目線をクライアントに合わせて,両手は側方または前方で組むのが適切です.

言葉では謝罪をしていても,姿勢や表情に気持ちが出てしまっていることも多いので,この点には注意が必要です.

 

 

 

 

 

 

 

どういった態度や身振りが理想的か?

理学療法士・作業療法士がクライアントの相手の話を聴く際にはやや前傾姿勢で,謝罪などの対話をする時はアイコンタクトを欠かさないことが大切です.

目を合わせないと,隠し事や後ろめたいことがあるのではなどと不信感を抱かせてしまう可能性があります.

手は前方で軽く組んで右手の上に左手を置くとよいでしょう.

これは利き手が右手の人が多いことと,利き手=武器をもつ攻撃の手を左手で覆うことで「あなたに敵意はありません」といった意思を示すことができます.

急遽謝罪をすることになった時に迷わないよう,日ごろから左手を右手の上に重ねるのを習慣づけておくことも重要です.

 

 

 

 

 

 

 

 

謝罪の際のお辞儀の仕方

また謝罪の際にはお辞儀の仕方も重要です.

お辞儀といえば謝罪以外にも挨拶としても使用することが多いですが,謝罪の場合のお辞儀とあいさつの場合のお辞儀では少し方法が異なります.

 

会釈(15度) 軽い挨拶,すれ違う時や目があった時など

敬礼(30度) 一般的な挨拶 お礼を言う時,相手に敬意を表す時など

最敬礼(45~90度) 深い敬意を表す挨拶,謝罪や丁寧なお礼など

 

クレーム応対で謝罪する際のお辞儀で用いるのはもちろん最敬礼です.

首だけを曲げるお辞儀や背中・腰が曲がったお辞儀はNGです.

お辞儀を改善するだけでもクライアントの印象はかなり変わります.

 

今回はクレームを受けた時の理学療法士・作業療法士の対応について考えてみました.

できればクレーム応対はしたくないですが,クレーム応対において最も重要なのは初期対応です.

初期対応の際にいかにクライアントに誠意を感じてもらえる態度や身振りが行えるかが重要です.

日頃から意識しておくと突然のクレーム対応もうまく乗り切れるでしょう.

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