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2023年7月以降発刊の理学療法関連書籍5選
最近は発刊される理学療法関連の書籍も多いので,把握するのが大変です.
私も月1回は本屋で関連書籍をリサーチしております.
今回は2023年7月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきます.
肩関節拘縮の評価と運動療法 改訂版
10年前に出版された『肩関節拘縮の評価と運動療法』の改訂版です.
この書籍は鉄板書籍の1つですよね.
シリーズ5万部を越えている『拘縮』シリーズの中でも特に人気の書籍です.
今回は新たに実技映像を追加し読者がより効果的に学ぶことができるようになっており,QRコードを読み取ることで運動療法を実際に実践している著者の解説映像を59本視聴することができます.
肩について学ぶなら間違いなくこの書籍からスタートすべきですね.
PT・OT・STのための 現場のギモンQ&A77
誰しも一度は思ったことがある「現場ならではの疑問」ってありますよね?
先輩に聞いてみたいけどなかなか聞けないような疑問…
以下はほんの一例ですがこの書籍にはこんな疑問に対する解決策がたっぷりつまってます.
Q12 PT・OT・STがお互いに無関心で,バラバラです.
Q15 早朝や夕方に患者さんのケアを担当していますが,これは療法士の仕事でしょうか.
Q16 ADLの自立度は,誰が決めるとよいのでしょうか.
Q29 患者さんから「少しでも長く入院していたい」と言われます.その希望に沿うべきでしょうか.
Q59 急性期や回復期と違って生活期では療法士の専門性が低く,自分の技術を研くことができません.
Q73 患者さんの思いが尊重されず,家族の意向だけでリハビリテーションが進んでいきそうです.どうしたらよいでしょうか.
回復期/生活期リハの勘所がQ&A形式で解説された嬉しい一冊です.
それをしたらダメ! NG事例から学ぶ臨床研究デザイン
初学者あるいは既に研究を進めているベテランであっても陥ってしまう研究上の罠はたくさんあります.
場合によっては研究不正と受け取られる可能性すらあります.
この書籍では臨床研究でよくある統計学的検定のNG事例を列挙して解説し、ミスをしてしまった場合のリカバリー法と,本来ならどのように研究デザインをしておけばよかったのかがわかりやすく説明されております.
変形性膝関節症診療ガイドライン2023
変形性膝関節症(膝OA)は痛みや腫れ,可動域制限などの症状によりQOLを損なう,ロコモティブシンドロームの代表的な疾患の一つであります.
このガイドラインは,2010年・2015年に公開された日本語版OARSIガイドラインから内容を刷新し,欧米の最新のガイドラインを踏まえ,Mindsの推奨する作成基準に沿って膝OAの疫学・病態・診断,生活指導や薬物療法から手術療法およびリハビリテーションまで多様な治療法を詳細に分析し推奨度が示されております.
ICUの作業療法
急性期における作業療法士のアイデンティティって難しいですよね.
特にICUなんかだとやることも理学療法士と同じになりがちです.
この書籍ではICUにおいて作業療法士は何を考えどのように実践していくのか,ICUでの作業療法実践前の基礎知識からICUで実施されている作業療法アプローチが詳細に解説されております.
作業療法士の急性期における立ち位置を考えるうえでも参考になる一冊だと思います.
今回は2023年7月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきました.
今月も良書が多く発刊されております.
理学療法士・作業療法士の皆様もこの機会に新たな学びに挑戦してみてはいかがでしょうか?