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サービス残業が続いている理学療法士・作業療法士に朗報 残業代未払いの病院に対して8500万円の支払い命令
理学療法士・作業療法士の職場でもまだまだサービス残業を強いられている方が多いと思います.
特に問題となるのが前残業や昼休憩のカルテ記録です.
今回は看護師224人分の前残業に関して残業代8500万円の支払い命令が下ったというニュースをご紹介させていただきます.
ニュースによると
兵庫県三田市の市民病院が、看護師や医療技術者らに残業代約8500万円を支払っていなかったことがわかりました。
兵庫県の三田市民病院は今年1月、職員の時間外労働などが記載された台帳とタイムカードの記録が合わないとして、労働基準監督署から改善指導を受けていました。
これを受け病院側が対象者392人の勤務時間などを調べた結果、去年7月から今年4月までの間に、看護師や医療技術者ら224人の残業代、計約8500万円を支払っていなかったことがわかりました。
病院によりますと、出勤前に業務の準備をする「早出残業」などを労働時間として記録していなかったということです。
病院は「労務管理が不十分だった。職員には正確な労務時間を申告してもらい、業務時間を改善できるよう取り組んでいきたい」とコメントしています。
前残業を強制するのは問題
例えば9時出勤の職場で就業前に出勤して患者情報を収集することを強制している職場があるとしたらそれは完全にNGでしょう.
また強制していなくても例えば20単位を超える単位を時間内にこなすように強制するような運用であれば,職員は前残業をして患者情報を収集せざるを得なくなりますので,これも反強制ということになると思います.
さらに強制していなくても前残業をするのが当たり前の雰囲気になっているような職場でもこういった支払い命令が下る可能性があることは考慮しておく必要があります.
タイムカードを見れば実際の勤務時間は明らかになりますので,監査でひっかかれば一発です.
内部告発なんかも怖いですよね.
昼休憩のカルテ記録は?
昼休憩のカルテ記録の場合にも注意が必要です.
電子カルテですとすべてログが残っておりますので,業務時間外である休憩時間に日常的に記録をしていることが明るみになればサービス残業を強いているということになってしまいますので,こういった支払い命令が下ることも可能性としては十分に考えられます.
休憩時間に仕事するのってはっきり言って今の時代に合ってませんし,どんな理由があろうと認められるものではありません.
休憩時間に仕事をするのであれば上司の命令のもとで超過勤務手当をもらったうえで行わないと後々に大きな問題になるでしょうね.
目標単位数の修正が必要
結局のところこういった前残業にしても昼休憩のカルテ記録にしても目標単位数が過剰だと怒る問題だと言わざるを得ません.
理学療法士・作業療法士の場合には取得単位数によっては監査で目を付けられる可能性も高いでしょうね.
週100単位を取得しているにもかかわらず残業申請が全くないような病院の場合にはサービス残業が慢性化しているのが明らかですので…
こういった事が明るみになってからでは遅いので健全な運営に向けて取得単位数そのものを見直す時期に来ているのではないでしょうか?
管理者の方々はこういったニュースを機会にぜひ職場運営を見直されてください.
自分自身の首を絞めることになりますよ.
今回は看護師224人分の前残業に関して残業代8500万円の支払い命令が下ったというニュースをご紹介させていただきました.
理学療法士・作業療法士の皆様も明日は我が身です.
リハビリテーション部門の健全に運営できるような仕組みを考えましょう.