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理学療法士・作業療法士の過剰供給でピンチに陥るのは新卒者?それとも中堅以上?
理学療法士・作業療法士の過剰供給が止まりません.
2040年には理学療法士・作業療法士の供給が需要の1.5倍以上になることも推計されております.
こういった状況の中で気になるのが理学療法士・作業療法士の過剰供給で理学療法士・作業療法士が飽和状態になった際に,雇用に問題が出てくるのは中堅以上の理学療法士・作業療法士なのでしょうか?
それともこれから入職する新人理学療法士・作業療法士なのでしょうか?
今回は理学療法士・作業療法士の過剰供給でピンチに陥るのは新卒者なのか,それとも中堅以上なのかについて考えてみたいと思います.
切られるのは人件費の高い中堅以上?
理学療法士・作業療法士が飽和した場合に,まず経営層としては新卒者を採用して新陳代謝を行いたいと考えを持つことが多いでしょう.
理学療法士・作業療法士の場合には新卒者の理学療法士・作業療法士でも20年以上の臨床経験を有する理学療法士・作業療法士でも診療報酬上の評価は同じです.
そのため理学療法士・作業療法士が飽和すれば人件費の高い中堅以上の理学療法士・作業療法士を解雇して,人件費の安い新人理学療法士・作業療法士を雇用したいと考えるでしょう.
取り柄のない理学療法士・作業療法士が危険
このように考えると役職者にもついていなくて,ただただ単位を取得して1日を過ごしている理学療法士・作業療法士って危険だと思います.
ダラダラ単位製造機だときついです.
組織の中で絶対的な自分の武器を持っておかないと,いつ解雇されてもおかしくないと考えることもできます.
中堅者ほど若い理学療法士・作業療法士との違いを示せなければ雇用が不安定になると考えられます.
日本では労務上,強制的な解雇は困難
ただ一方で日本では労務上,強制的な解雇は困難です.
中堅以上の何も取り柄のない理学療法士・作業療法士であっても雇用主が強制的に解雇するといったことは難しいことが多いでしょう.
そのため必然的に新卒で免許を取得したにもかかわらず就職が困難になるといった若い理学療法士・作業療法士が増えていくことが予測されます.
つまり過剰供給になったとしても現在の職場から強制的に解雇されるといったことは多くないと思います.
もちろん診療報酬や介護報酬が引き下げられる中でリハビリテーション部門の収益が減少すれば,数年後には賞与のカットなどによって収入が大幅に減ってしまうなんてことは現実的に起こり得る事象だと思います.
転職時には中堅者ならではの強みがないと…
しかしながらこれが転職となると話は別です.
何の取り柄もないただただ経験年数が高い理学療法士・作業療法士って組織からすれば必要ありません.
転職となると新卒者の方が取り柄のない中堅以上の理学療法士・作業療法士よりも有利であることは間違いないでしょう.
現在資格を持って働いている理学療法士・作業療法士も自分のアピールできる強みを持っておかないと生き残れない可能性があります.
今回は理学療法士・作業療法士の過剰供給でピンチに陥るのは新卒者なのか,それとも中堅以上なのかについて考えてみました.
いずれにしても理学療法士の国会議員が不在となって理学療法士・作業療法士の過剰供給による影響がより顕著となりそうです.
新卒者にしても中堅以上にしても自分自身の身の振り方を熟考する必要があるでしょうね.