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理学療法士・作業療法士の定年は何歳?長く働くためには?
理学療法士・作業療法士の皆様は何歳くらいまで働きたいと思っていますか?
FIREしたいという思いを持っている理学療法士・作業療法士もいれば,この仕事を70歳まで続けたいといった方もいらっしゃると思います.
今回は理学療法士・作業療法士の定年は何歳なのか,長く働くためにはどうすべきかについて考えてみたいと思います.
理学療法士・作業療法士の定年
施設や病院に勤務する理学療法士・作業療法士の定年は,一般の会社と同じように60~65歳と定められていることが多いです.
今後社会的に定年が引き伸ばされる可能性もありますが,現状では60~65歳を定年としていることが多いでしょう.
多くの理学療法士・作業療法士は,病院や介護施設などで雇用されておりその施設で規定された規約に従い定年を迎えることになります.
施設によっては定年後の再雇用を採用しており,実質65~70歳まで働くことができる場合もあります.
なお理学療法士・作業療法士の資格自体には定年はありませんので,資格を生かした働き方ができれば生涯を通して活躍することもできます.
現に施設長として80歳近くまで勤務している理学療法士・作業療法士もいますね.
年齢を重ねると理学療法士・作業療法士として働きにくくなる?
定年が延びたとしても理学療法士・作業療法士の場合には,仕事を継続するのが難しくなる可能性が高いのも事実です.
年齢を重ねるとどういった理由で仕事を継続することが難しくなるのでしょうか?
①身体的な負担
理学療法士・作業療法士の場合には,クライアントに対して運動方法を指導したり,動作を介助したりと,身体的な負担がかかる業務が多いです.
年齢を重ねるにつれて体力的に厳しくなってくる可能性が高いです.
特に腰痛や膝痛などの持病を抱えている理学療法士・作業療法士や,体力が少ない理学療法士・作業療法士にとっては,若い時と同じ業務をこなすのが難しくなってしまうことが多いでしょう.
②理学療法士・作業療法士の需要が減少
厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会・理学療法士・作業療法士・作業療法士受給分科会」によると,理学療法士・作業療法士と作業療法士の供給数は,2040年には需要数の約1.5倍になると推測されております.
つまり将来的に理学療法士・作業療法士を必要とする施設が減少する可能性が高く,継続して働きたくても勤務先が無いなんてケースが増えていくことが予測されます.
病院や施設の経営者としても若くて長く働ける理学療法士・作業療法士を積極的に採用したいと考えることが多いわけですから,定年近くになると転職や再就職が難しくなってしまうことが多いです.
③給料が上がりにくい
理学療法士・作業療法士の場合には大幅な昇給は期待できません.
そのため将来的に子どもの教育費や老後資金などを考えると,経済的に厳しくなってくることも想定されます.
役職に就いたり,転職したりして、給料アップが図れればよいのですが,状況によっては必ずしも給料アップするとは限りません.
理学療法士・作業療法士として長く働くために必要なこと
では理学療法士・作業療法士として長く働くためにはどうすればよいのでしょうか?
理学療法士・作業療法士として何も対策をせずに淡々と仕事をしているだけでは,将来的に長く働き続けるのは難しいかもしれません.
生涯現役で活躍することを目指し,理学療法士・作業療法士として長く働くためには何が必要でしょうか?
健康維持,自身の体のメンテナンス
まずは重要なのは自分自身の健康維持です.
年齢を重ねても体力が衰えないように,日頃から自身の体をメンテナンスしておくことが大切です.
理学療法士・作業療法士は体のスペシャリストであり,セルフケアにおいても効果的な筋力トレーニングやストレッチなどを実施できるはずです.
クライアントに指導するだけではなく,自身の身体にも目を向けて長く仕事を続けていくためにケアをしていく必要があるでしょう.
管理職や役職に就く
リハビリテーション部門の部長や主任といった役職に就くことができれば,給料アップが図れ,将来的にも長く働ける可能性が高まります.
ただ誰もが役職に就けるわけではありません.
経験を重ねて組織をまとめる能力や臨床能力が向上すれば可能性は広がります.
しかしながら理学療法士・作業療法士の役職というのは,年功序列の施設が多くベテランが多い職場では役職に就ける可能性が低くなりがちです.
将来を見据えて新規開業した施設や若いスタッフが多い施設に転職するなど,今後のキャリアプランを模索するのもよいかもしれません.
管理者候補求人を見逃さずにゲットできるかどうかも重要となります.
他の理学療法士・作業療法士にはない強みを持つ
呼吸器リハビリテーション,インソール,ウィメンズヘルス,小児リハビリテーションなど他の人にはない強みは,働き続ける際の大きな武器になります.
専門的な強みがあるとクライアントからの信頼も得られやすいです.
この分野であれば他の理学療法士・作業療法士には負けないといった絶対的な武器を持っておくことが重要です.
認定・専門理学療法士・作業療法士などの資格取得も他の理学療法士・作業療法士との差別化を図るためにはお勧めです.
起業や副業を考える
病院や介護施設に雇用されているだけではなく起業や副業をするのも1つの方法です.
起業をすれば,定年に縛られることもありませんし,大幅な収入アップが見込めます.
当然ながらリスクも大きいですが,最近では自分で治療院やデイサービスを開業している理学療法士・作業療法士も増えています.
また複数の施設で働きながら,副業による収入アップやパラレルキャリアを作るという方法もあります.
訪問リハでのアルバイト,セミナー講師,パーソナルトレーナーなど,理学療法士・作業療法士の資格を生かした副業もさまざまです.
今のうちから定年を過ぎても活躍できる方法を考えながらチャレンジできるとよいでしょう.
今回は理学療法士・作業療法士の定年は何歳なのか,長く働くためにはどうすべきかについて考えてみました.
50代・60代になってから焦っても遅いです.
若いうちから自分が年齢を重ねた時にどうすれば生き残っていけるかを考えたうえで理学療法士・作業療法士としてのスキルを活かした働き方ができるとよいですね.