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リハビリテーション専門職の国会議員がいなくなって理学療法士・作業療法士の給与はどうなるのか?
残念ながら第26回参議院選挙で比例区で立候補していた理学療法士・作業療法士の3名の候補者が落選となりました.
これで事実上は国会からリハビリテーション専門職がいなくなったことになります.
リハビリテーション専門職の国会議員がいなくなったことで理学療法士・作業療法士の置かれる環境はますます厳しくなることが予測されますが,実際のところ2024年の同時改訂によって理学療法士・作業療法士の給与はどうなるのでしょうか?
今回はリハビリテーション専門職の国会議員がいなくなって理学療法士・作業療法士の給与はどうなるのかについて考えてみたいと思います.
リハビリテーション部門の収益減
2024年度の同時改訂でリハビリテーション関連ではかなり大きなメスが入れられそうです.
診療報酬改定では以下のような改訂が予測されます.
回復期リハビリテーション病棟における包括化
疾患別リハビリテーション料の廃止(一律175点)
医療保険では医療保険では脳血管疾患や心大血管を主体とした対象にリハビリテーションを行っていたところは疾患別リハビリテーション料の引き下げによって大きく赤字となるでしょう.
また回復期リハビリテーション病棟の入院料や包括化による影響も大きそうです.
介護報酬改定では以下のような改訂が予測されます.
訪問看護ステーション事業所の看護・リハ職配置割合設定
訪問リハビリテーションの対象者の限定(要介護3以上)
1週間当たりの算定上限単位数の設定
単価の引き下げ
訪問リハビリテーションは深刻ですね.
いずれにしてもリハビリテーション部門の収益が減少してしまう可能性が高いでしょう.
給与はどうなる?
リハビリテーション部門の収益が減少してしまうと経営者として考えるのは人件費の削減です.
要はお給料を引き下げざるを得ません.
しかしながら実際には月給を下げるのって簡単ではありません.
月給を下げてしまうことでスタッフが多く離職してしまう可能性もあります.
こういった場合によく取られる方策が賞与(ボーナス)のカットです.
特に月給が少なく設定されていて賞与(ボーナス)が多い職場というのは注意が必要です.
法律上は賞与(ボーナス)に関しては病院や施設が賞与(ボーナス)を支給しないといけないといったルールはありません.
そのため経営者が人件費を減らす場合にはまずは賞与(ボーナス)が手っ取り早く行える対策となります.
就業規則や労働契約で賞与(ボーナス)の支給を確約している職場では賞与(ボーナス)が引き下げられることはありませんが,実際のところ支給額まで明記している病院・施設ってほとんどありません.
今回はリハビリテーション専門職の国会議員がいなくなって理学療法士・作業療法士の給与はどうなるのかについて考えてみたいと思います.
賞与(ボーナス)が引き下げられれば当然ながら年収も下がってしまいます.
月給が少なく設定されていて賞与(ボーナス)が多い職場の場合には注意が必要でしょう.