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2022年6月以降発刊の理学療法関連書籍5選
最近は発刊される理学療法関連の書籍も多いので,把握するのが大変です.
私も月1回は本屋で関連書籍をリサーチしております.
今回は2022年6月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきます.
外来リハ・通所リハ・通所介護のリハビリテーション ~運動器疾患編~
外来リハ・通所リハ・通所介護のリハビリテーション組織マネジメントと高齢者リハビリ編の姉妹編です.
外来リハ・通所系リハの運動器疾患の評価と対応が学べる1冊となっております.
前回は高齢者編ということでしたが,今回は外来リハビリ・通所リハビリ・通所介護の利用者の多くが有している運動器疾患の評価と治療について,各分野のエキスパートによって解説がなされております.
また各関節の解剖学・運動学および評価や治療の解説では理学療法士でメディカルイラストレーターでもある福山真樹氏のイラストが用いられており,視覚的な理解がいっそう得やすい内容となっております.
通所リハビリ・通所介護に特化した書籍ってこれまであんまりなかったですよね.
通所リハビリ・通所介護を利用する運動器疾患を合併した利用者への適切なケアや運動療法の質を高める必携の1冊となっております.
理学療法プログラムデザインⅤ神経系・内部障害編 ケース別アプローチのポイントと実際
理学療法プログラムデザインといえばこれまでにもⅠ~Ⅳと4冊の書籍が発行されております.
この書籍って難しいことはおいておいて,理学療法士・作業療法士がクライアントの治療で困った時にサクッと解決してくれる書籍だと思います.
理学療法プログラムデザインシリーズ5巻では,神経系疾患と内部障害疾患の患者に対する理学療法が取り上げられております.
片麻痺,パーキンソン病,運動発達遅滞,脳性麻痺,循環器,呼吸,糖尿病,がんの8つを章テーマとして,個々の悩めるケースに応じた理学療法の組み立てが全99ケース紹介されております.
セラピストが臨床場面で直面する難渋してしまうケースに対する理学療法のポイントと具体的なアプローチ手法が豊富なイラストとともに解説されております.
やっぱりイラストが多い書籍って直観的に内容が理解できていいですよね.
姿勢・運動制御と運動学習理論に基づく機能的活動
この書籍は日常生活活動(ADL)などの機能的活動の自立に導くアプローチ方法が示されております.
多くのイラストが用いられており,日常生活活動もポジショニング(Positioning)にはじまり,寝返り,起き上がり,食事動作,調理動作,屋外活動など理学療法士・作業療法士が普段指導を行うことの多い基本動作・日常生活指導に関して運動学習理論に基づく視点が学べる書籍となっております.
また様々な機能的活動が単にできれば良いということではなく,どのようなプロセスで自立するのが良いのか,また自立に至らない場合の援助方法が理学療法士・作業療法士・言語療法士の現場で障がい児・者と向き合っている医療従事者向けにわかりやすく提示してあります.
システマティックレビュー/メタアナリシス/Mindsガイドラインを書き始める方へ
最近は理学療法士・作業療法士の論文でもシステマティックレビューやメタアナリシスの論文って増えましたよね.
また理学療法士・作業療法士が診療ガイドラインを見る機会も増えていると思います.
この書籍は初学者がすぐにでもシステマティックレビューとメタアナリシスに親しみ論文執筆ができるように,またMindsの診療ガイドライン作成に関われることを目指した研究者待望の1冊となっております.
論文執筆がどのようになされるのかを知ればシステマティックレビューやメタアナリシス論文を読む視点も変わりますよね.
基礎科学を融合した理学療法推論の実際
臨床推論を学ぶうえで今後必携となりそうなのがこの書籍です.
この書籍が扱う分野は整形外科疾患,脳血管疾患,呼吸器疾患,スポーツ,小児疾患とさまざまですが,共通するエッセンスは臨床推論です.
この書籍では理学療法の第一人者である奈良勲先生のもとに様々な分野のエキスパートが集結しております.
基礎科学の視点から,課題解決の鍵となる知的推論のヒントを惜しみなく詰め込んだ画期的な一冊となっております.
どの分野でも理学療法士・作業療法士に必須の臨床推論のスキルがこの書籍に詰め込まれております.
臨床推論ってなかなか勉強のしにくいのですが,この書籍では様々なジャンルの理学療法に携わるエキスパートがどのように臨床推論を展開しているのかを知ることができます.
この書籍を読めば臨床推論の幅が広げることは間違いないです.
今回は2022年6月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきました.
今月も良書が多く発刊されております.
理学療法士・作業療法士の皆様もこの機会に新たな学びに挑戦してみてはいかがでしょうか?