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ロングショートって?ショートステイって短期間の利用じゃないの?
理学療法士・作業療法士の皆様はロングショートという言葉を耳にしたことがありませんか?
ロングショートはロングショートステイの略ですが,ロングショートって長いのか短いのかよくわからない言葉ですよね.
今回は理学療法士・作業療法士が耳にすることの多いロングショートについて考えてみたいと思います.
ショートステイは短期的な利用を想定したサービスである
そもそもショートステイというのは短期間だけ施設に入所して食事や入浴などの介護を受けることができるサービスを指します.
理学療法士・作業療法士の皆様には釈迦に説法になるかもしれません.
仕事の事情や冠婚葬祭などにより,介護する側が家を空けなくてはならない場合
介護疲れによりリフレッシュしたい場合
将来の施設入居をふまえ事前に施設に慣れておきたい場合,
退院が決まっているが在宅介護がまだ不安な場合
こんな時に利用することが多いでしょう.
普段在宅介護を中心としている方が介護する側・される側双方の事情により一時的に在宅での介護ができなくなった場合に短期的に利用することができるサービスといえるでしょう.
ここで重要なのはショートステイというのはあくまで利用期間が短期間であるといった点です.
基本的には短期間を想定したサービスということになるでしょう.
ロングショートとは?
上述したようにショートステイは短期的な利用を目的としたサービスです.
しかしながら本来想定されている利用の仕方ではないですが,ロングショートステイといってショートステイを長期的に利用している方もいらっしゃいます.
ロングショートステイを利用する方の多くは,介護者の事情によりしばらく在宅介護が難しいなどやむを得ない理由がある方になります.
受けられるサービスはショートステイを短期的に利用した際と同じサービスを毎日受けるというイメージで,サービス内容そのものに大きな違いはありません.
やむを得ない理由がある場合に限り,ロングショートステイの利用が可能となります.
ショートステイは在宅介護をしている方向けのサービスとなりますので,特養や有料老人ホームのように生活の拠点としてショートステイを利用することは原則認められていません.
ロングショートステイの利用者が増えると,本来の目的に沿った短期的な利用を検討している人が利用できない場合がでてきてしまうからです.
ロングショートステイを利用するための条件
ロングショートステイを利用するためには以下の2つの条件を満たす必要があります.
条件1)介護認定期間の半数を超えてはいけない
例えば介護認定機関が180日の場合には90日までの利用は可能ということになります.
条件2)連続して利用する場合30日を超えてはいけない
同じ月内・月またぎどちらの場合でも,連続して30日までの利用は可能となります.
今回は理学療法士・作業療法士が耳にすることの多いロングショートについて考えてみました.
相反するロングとショートという用語ですが,ロングショートステイを利用せざるを得ない方も多くいらっしゃいます.
理学療法士・作業療法士も元来のショートステイの意義とロングショートを利用する為の条件は頭に入れておきたいですね.