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理学療法士ブロック学会の位置づけが微妙?
分科学会が立ち上がってからというもの理学療法士の学会って増えましたよね.
理学療法関連の学会に加えて臨床医学系の学会に参加している理学療法士も多いと思いますので,年間で考えるとかなりの数が全国各地で開催されていることになります.
そんな中で位置づけが微妙になってきているのがブロック学会です.
今回は理学療法士ブロック学会の位置づけが微妙だといった話です.
ブロック学会の意味って?
理学療法士分科学会の法人化に伴い,法人学会主催の分科学会が増加しております.
全国レベルの分科学会は専門性も高く,参加者も多いのが特徴です.
神経理学療法学会や運動器理学療法学会では参加者が3,000名を超える状況です.
また県外移動が制限されている中でも,都道府県学会は対面形式で開催している都道府県も多く,オンラインが主流となる中で顔を突き合わした相互交流が生まれるといった意味で,都道府県学会開催というのも今後は今まで以上に意味を持つものと考えられます.
そんな中でブロック学会どうなのでしょうか?
専門性もバラバラですし,規模も小さいですし,そのうえ対面での開催が難しいといった特徴を考えるとその意義はどんなところにあるのでしょうか?
正直なところ学会としての位置づけが微妙だなと思ってしまいます.
今後はハイブリッド学会が増える?
コロナ禍で当たり前になったオンライン形式の学会ですが,コロナが収束したとしても学会開催の形式としてはオンラインと対面を同時並行するハイブリッド形式の学会が主流となる可能性が予測されます.
そういった中で考えるとブロック学会の意義ってどうなのでしょうか?
専門性が高いわけでもなく,対面形式なわけでもなく,ブロック学会の位置づけってなんとなく中途半端だと思います.
ブロックによるのでしょうが演題数も伸び悩んでいるところが多いのが実情だと思います.
赤字学会が増えている
オンライン学会って想像以上に費用がかかります.
ブロックレベルの参加者数でハイブリッドまたはオンライン形式で学会を開催するとなると赤字になってしまうことも多いと聞きます.
先日の近畿ブロック学会のように参加者数が増加すればよいのでしょうが,ただただこれまでのように講演何本かと一般演題といったありきたりな学会構成では魅力がありませんので参加者もあまり増えないというのが実際です.
ブロック学会の位置づけを再考しないと学会運営自体が難しくなってしまうのではないでしょうか?
ブロック学会の立ち位置をはっきりさせるべき
今後のブロック学会のあり方を見直さなければブロック学会というのは今後どんどん縮小してしまう可能性が高いです.
ブロックならではの地域特性を考慮した共通の問題を共有したり,ブロックだからこそできるようなシンポジウムなんかが必要だと思います.
認定・専門理学療法士の更新要件の1つにブロック学会での発表が義務付けられているのが唯一の救いかもしれませんね.
今回は理学療法士ブロック学会の位置づけが微妙だといったお話でした.
これだけ学会が増える中で何を目的として学会を開催するのかを明確にしなければ,小さな規模の学会は淘汰される可能性が高いですね.