目次
高齢者への書面での運動指導ではA4用紙で文字サイズはどのくらいがベスト?
理学療法士・作業療法士が高齢者に対して書面を用いて運動指導を行う機会は多いと思います.
高齢者の場合には視力が低下している方も多いのでできるだけ大きな文字でわかりやすい表現で指導を行うことが求められます.
でも実際にどのくらいのフォントサイズが理想なのでしょうか?
今回は高齢者への書面での運動指導ではA4用紙で文字サイズはどのくらいがベストかについて考えてみたいと思います.
A4サイズの書面での運動指導が多い?
理学療法士・作業療法士の皆様が高齢者に書面で運動指導を行う場合には,プリンタの普及の度合いから考えてもA4用紙での指導が最も多いと思います.
A3だと持ち運びに困りますし,使用できるプリンタも限定されます.
そのため今回はA4用紙でどのくらいのフォントサイズが理想的かについてご紹介いたします.
文字サイズと対象年齢の目安
幼児~小学校低学年
22~30pt
基準のサイズは26ptです.
小学校3年生までは発達段階を考慮して22~30ptが理想ですね.
ただこの時期の対象に指導を行う場合には平仮名を用いるなどの工夫も必要です.
両親への指導も必須となりますね.
小学生
18~26pt
基準の文字サイズは22ptです.
ちなみに教科書の一般的な文字サイズは10.5~18ptとなっております.
青年
5.0~12.7pt
一般的には8~10.5ptです.
この時期の対象者の場合にはあまり文字サイズを気にする必要もないでしょうし,理解力も高い方が多いので運動指導も行いやすいですね.
フォントサイズも小さくても良いので細かい点までしっかりと記載して指導を行うことができるでしょう.
中年
10~24pt
基準の文字サイズは12ptです.
運動指導のみならず理学療法士・作業療法士が中年の理学療法士・作業療法士に文書を提出する場合には12pt以上が理想的です.
あまりフォントサイズが小さいとそれだけで見てもらえません.
医師に学会抄録や論文を見てもらう場合にもこのくらいのフォントサイズが理想と言えるでしょう.
医師に学会抄録を提出して,文字が小さすぎて読む気がしないなどと指摘された経験のある理学療法士・作業療法士の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
前期高齢者
16~44pt
前期高齢者にもなると視力低下の個人差も大きいのですが,最低でも16ptは必要です.
可能な限り情報はコンパクトにまとめてできるだけ大きくできると良いです.
後期高齢者
24~60pt
後期高齢者にもなるとほとんどの方が視力低下を合併しておりますのでかなり大きなサイズで記載するのがポイントです.
また認知機能が低下している症例も少なくありませんので平易な言葉でわかりやすい内容にするといった点もポイントですね.
文字数が限定されますので,以下に重要なポイントを絞るかという点も重要になるでしょうね.
今回は高齢者への書面での運動指導ではA4用紙で文字サイズはどのくらいがベストかについて考えてみたいと思います.