論文執筆や学会準備等で手当支払われず市民病院で医師への残業代4億6千万円余を追加支給

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論文執筆や学会準備等で手当支払われず市民病院で医師への残業代4億6千万円余を追加支給

理学療法士・作業療法士の皆様の所属する施設では学会発表や論文執筆の準備に対して残業代が出ることってありますか?

おそらく残業代が出ない場合がほとんどではないでしょうか?

しかしながらとんでもないニュースが入ってきました.

このニュースは今後,理学療法士・作業療法士が学会発表や論文執筆を行ううえでも参考になる判例となりそうです.

今回は論文執筆や学会準備等で手当支払われず市民病院で医師への残業代4億6千万円余を追加支給となったニュースについて考えてみたいと思います.

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ニュースによると

岐阜市民病院で医師への残業代の未払いが発覚し、総額4億6000万円余りの追加支給が決まりました。

岐阜市民病院によりますと、残業代にあたる=超過勤務手当が未払いとなっていたのは医師234人で、論文執筆や学会の準備などで行った時間外労働の手当が支払われていませんでした。

病院では2008年ごろに病院側と医師との間で、当直勤務などを除く時間外勤務については「月に30時間まで」とする取り決めに合意していて、それを超えた分は支給されていませんでした。

去年2月、在籍する医師からの指摘があったことで問題が発覚し、病院側は2019年2月からの3年間分の未払い賃金あわせて4億6100万円の支給を決めました。

岐阜市民病院は論文執筆などが労働にあたるか基準が曖昧だったとして、今後は上司の命令に基づくものかなど判断基準を明確にするとしています。

 

 

 

 

 

自己研鑽か業務か?

学会発表や論文執筆に関して残業代が出されるかどうかを考える際に重要となるのが,論文執筆や学会発表が自己研鑽の位置づけになるのか業務の位置づけになるのかといった点です.

理学療法士・作業療法士の場合にもこの部分が非常にあいまいなところが大きいでしょう.

基本的には上司の指示で行っている場合にはこれは業務と考えてよいでしょうし,自主的に行っている場合にはこれは自己研鑽ということになります.

つまり上司から論文書いてとか,学会発表してねと言われたらこれは業務命令と考えてよいでしょう.

ただ職場内で学会発表や論文執筆を推奨していて,上司からの指示ではないが周囲の雰囲気によって行っている場合にはこれはグレーなところになると思います.

 

 

 

 

 

 

医療従事者にとって論文執筆や学会発表は必要なもの

論文や学会は医師としてまたその立場を維持する上で必要なものと考えられます.

今回の件は自主的に行ったことであっても労働として認められるということが判例として出されたということになります.

理学療法士・作業療法士の場合にももちろんクライアントに対応するための日々の学習は必要なわけで,学会発表や論文執筆もそういった学習の中の1つと考えれば今後は認識が変わる可能性もあります.

ただもちろんすべてを認めるときりがないところもありますのでこのあたりは難しいですが…

 

 

 

 

 

病院の機能にもよる?

〇〇研究センターや国公立の医療機関なんかで研究センターがある病院の場合には研究の役割を担っている部分もありますので,今後ますます研究や論文執筆は業務に含まれないという考え方は厳しくなると思います.

そうなるとそもそも研究や論文執筆をすると残業とせざるを得ないため,経営面から考えると自主的な臨床研究は推奨しないなんて管理者も出てきそうですね…

そうなるとそれはそれで問題な気がしますが…

 

今回は論文執筆や学会準備等で手当支払われず市民病院で医師への残業代4億6千万円余を追加支給となったニュースについて考えてみました.

自己研鑽と業務の線引きは難しいですが上司命令であれば従来は自己研鑽が当然と考えられていたものについても今後は扱いが変わってくる可能性がありますね.

公的な病院における判例だけに今後こういった関連での訴訟問題が発生した場合にも大きな影響が出そうです.

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