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2022年2月以降発刊の理学療法関連書籍5選
最近は発刊される理学療法関連の書籍も多いので,把握するのが大変です.
私も月1回は本屋で関連書籍をリサーチしております.
今回は2022年2月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきます.
PT臨床評価ガイド
理学療法介入にあたって評価は避けて通れません.
この書籍では若手理学療法士や理学療法学生に向けて,臨床の現場で求められている評価が漏れなく紹介されているとともに,可能な限り実際の評価表が掲載されている点もポイントです.
各評価についてその実施方法や注意点,結果の解釈や活用のしかたが簡潔な記載により容易に理解できる1冊となっております.
また初学者にとって特に必要となる領域共通の評価も充実しております.
臨床的視点でまとめられたPT関係者必携の1冊と言えるでしょう.
医学論文の読み方2.0 論文を批判的に吟味し臨床適用するためのLetterの書き方
“論文を読んで理解する”ということはどういうことか.この書籍はそんな問いに答えてくれます.
これまで一度も論文を書いた経験のない理学療法士・作業療法士でも,論文に対するコメントを“Letter”として投稿することでただ論文を読んで終わる「読み方1.0」から,読んだ論文を解釈し文章にすることで理解する「読み方2.0」へ進化させることができます.
その具体的な方法について成功例や失敗例など実際の事例を紹介しながら詳しく解説されております.
膝関節の再建手術 <新OS NEXUS 1>
理学療法士・作業療法士にとって手術方法の理解は重要です.
この書籍では膝関節の再建法として代表的なTKA,UKA,骨切り術が取り上げられております.
またTKAの2つの機種「CR型」と「PS型」の選択とその手術の進め方について,どういった基準で機種選択がなされているのか,手技のうえで何を重視しているかについて紹介されております.
TKAは現在,年間8万件を超えており,それに伴い増加しているrivisionにも関しても記載があります.
また,近年増加しているUKAや,UKAとPFAを組み合わせたBiKAなど最新の手技のコツとピットフォールが丁寧に紹介されております.
膝関節外科の周術期に携わる理学療法士・作業療法士にとってはぜひ一読したい内容となっております.
実例から学ぶ!臨床研究は「できない」が「できる!」に変わる本
京都大学の福原俊一先生が監修を務められた話題の1冊です.
この書籍は理学療法士・作業療法士診療現場で生まれたクリニカル・クエスチョンを研究につなげるための入門書となっております.
「何から始めればよいのかわからない」「やってみたけど上手くいかない」初学者の悩みを解決する構成となっております.
最近話題のprediction ruleや理学療法士・作業療法士の分野ではまだまだ少ない質的研究なんかも取り上げられております.
これは必見ですね.
トラブルを未然に防ぐカルテの書き方
理学療法士・作業療法士の皆様も毎日カルテを書かれると思います.
この書籍では紛争・トラブルになり得るケースを紹介し,無用なトラブルを避けるためのカルテ記載の方法が紹介されております.
この書籍は医師と弁護士の視点で執筆されておりますので,理学療法士・作業療法士が診療記録を通じて身を守るといった視点では非常に重要なポイントがひも解かれております.
今回は2022年2月以降に発刊の理学療法関連のお勧め書籍を紹介させていただきました.
今月も良書が多く発刊されております.
理学療法士・作業療法士の皆様もこの機会に新たな学びに挑戦してみてはいかがでしょうか?