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臨床実習指導者会議がオンラインになって得られたものと失ったもの
理学療法士・作業療法士の臨床実習では臨床実習前に臨床実習指導者会議が開催されることが多いと思います.
コロナ禍に突入してからというもの臨床実習指導者会議についてもオンライン開催としているところが多いです.
今回は理学療法士・作業療法士の臨床実習指導者会議がオンラインになって得られたものと失ったものについて考えてみたいと思います.
実習指導者会議とは?
実習指導者会議いうのは理学療法士・作業療法士になるために必要な「臨床実習」の単位を取得するべく,学外の実習施設に協力をお願いするのですが,そのための養成校の指針や臨床実習目的を明らかにし,指導者と養成校の教員が議論する場です.
養成校によってさまざまな形式がありますが,年に1回,臨床実習前に行われることが多いです.
時間短縮になった,スーツ不要になった
毎年,臨床実習指導者会議に参加しているとわかるのですが,あまり年度ごとに大きな変化はありません.
そのため養成校までの移動時間や会議の時間を無駄に感じる理学療法士・作業療法士も多いでしょう.
オンラインになって移動時間が短縮したというのは大きいですね.
また臨床実習指導者会議への参加に際してスーツも着なくてよくなったのというのも大きいですね.
実習謝金は据え置き
臨床実習指導者会議では養成校から会議に出席した理学療法士・作業療法士に対して謝金が支払われます.
日当という形式ですが,おおよそ10,000円前後が支払われることが多いでしょう.
この実習謝金については臨床実習指導者会議がオンラインでの開催となっても基本的には据え置きです.
自宅から数時間の参加で10,000円もらえるのは嬉しいですね.
ちょっとした臨時収入になります.
養成校側からしても100名を超える指導者の交通費や宿泊費を支払う必要が無くなったというのは大きいのではないでしょうか?
学生と会えないのは残念
臨床実習指導者講習会では,昨年実習に来た学生に久しぶりに会えるといったのも1つの魅力でした.
国家試験に向けた学習状況や就職のことなど,学生の近況を聞いたり,ちょっとした悩みに答えたりなんて場としてはとても有意義な場であったわけです.
久しぶりに元気そうな顔を見られると嬉しいものですよね.
オンラインですと学生と顔を合わせることもできないのでこのあたりは臨床実習指導者会議がオンラインになったデメリットの1つになるでしょう.
事前に学生との面談ができない
またこれまでの対面の臨床実習指導者会議では,これから実習が始まる理学療法士・作業療法士の学生と,指導者である理学療法士・作業療法士が会議の後に面談するといったケースが多かったと思います.
実習に臨む学生も指導者と対面することで実習前にさまざまな疑問を解決することが出来ますし,指導者の立場としては伝えるべきことを事前に伝えることができます.
オンラインでもこういった面談を画面上で行っている養成校もあるようですが,ほとんどの養成校ではオンラインではこういった面談は注視している状況です.
今回は理学療法士・作業療法士の臨床実習指導者会議がオンラインになって得られたものと失ったものについて考えてみました.
時間短縮にもなりましたし,自宅から参加できるというのは便利になりましたが,一方で学生と対面で面談できないとか,以前実習にきた学生と会えないというのはなんとなく寂しいですね.
コロナ禍から脱してもこういった会議はオンラインとするのか対面とするのか,養成校によっても考え方はさまざまだと思いますが,またかつての臨床実習指導者会議が行える日が来ることを期待したいですね.