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理学療法士・作業療法士にありがちな年金に関するよくある勘違い
理学療法士・作業療法士をはじめとする医療職種はマネーリテラシーが低いことで知られております.
税金の仕組みや年金制度なんかもよくわかっていない方が多いと思います.
理学療法士・作業療法士としての専門的な知識も重要ですが,生きていくうえではマネーリテラシーを高めておくことも非常に重要です.
今回は理学療法士・作業療法士にありがちな年金に関するよくある勘違いについてご紹介させていただきます.
誤解①:専業主婦の保険料は国が負担している
専業主婦は保険料を支払っていないと思いますので,国が負担していると思っている人も多いのですが,実はこれは大きな誤解です.
専業主婦の保険料は国ではなくて厚生年金に加入している人が負担してくれています.
専業主婦が増えられば増えるほど加入者の負担が増えるということになります.
誤解②:少子高齢化で年金保険料がどんどん上がる
少子高齢化が進むと年金保険料がどんどん上がるのではないかといった懸念を抱かれる方もいらっしゃると思います.
しかしながらこれも大きな誤解です.
保険料の上限は法律で決められておりますので,どんどん保険料が上がるということはありません.
上限以上にならないように給付水準を調整する仕組みが取り入れられているのです.
このあたりは5年に1度行われる財政保証で検討されることとなります.
誤解③:年金は自分でコツコツ積み立てるもの
年金って自分で積み立てていると思っている理学療法士・作業療法士も多いですがこれも大きな誤解です.
10年年金を支払ったとしても10年分を積み立てたことにはなりません.
自分が支払った分を受け取れるわけではない点に注意が必要です.
年金は賦課方式が採用されており,下の世代が上の世代の保険料を賄う方式となっております.
誤解④:年金は就職するまで支払わなくてもよい
これも誤解が多いのですが年金は就職するまで支払わなくてもよいといった考え方は大きな誤りです.
年金は20歳から支払い義務が発生します.
学生納付特例がありますので学生は申請すれば支払わなくてもよいですが,納付猶予が与えられているだけなので前額年金が欲しい人は追加で支払う必要があります.
追加で支払わないと後で損をするといったのは以前にもご紹介させていただいた通りです.
誤解⑤:そもそも年金制度がなくなる
自分たちが年金を受け取る時には年金制度自体が無くなるなんて話もよく耳にしますがこれも誤りです.
少子高齢化で保険料収入が減ってしまうと年金制度がなくなるのではと考えると思いますが,保険料のうち使われなかった分を積み立てしてGPIFが資産運用をして資金を増やしていますので,基本的に年金制度がなくなるとは考えにくいです.
もちろんもらえる年金が減額されれば実質上無くなったように感じる方も多いかもしれませんが…
今回は理学療法士・作業療法士にありがちな年金に関するよくある勘違いについてご紹介させていただきました.
理学療法士・作業療法士も年金制度についてきちんと理解しておきたいですね.