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新学術誌「運動器理学療法学」が発行される
これまで理学療法関連の論文投稿先ってあまり多くありませんでした.
分科学会の法人化する1つの利点として学術誌が刊行されるといった利点がありましたが,日本運動器理学療法学会がいち早く「運動器理学療法学」の論文投稿受付を開始いたしました.
今回は新学術誌「運動器理学療法学」の発行について考えてみたいと思います.
学術誌「運動器理学療法学」は電子ジャーナル
学術誌「運動器理学療法学」は電子ジャーナルとなるようです.
現在のところ電子ジャーナルとしてJ-stageで公開される予定となっております.
電子ジャーナルだとあまり費用もあまりかかりませんし,理学療法学が電子ジャーナルになることを考えれば当然の流れでしょうね.
ただ電子ジャーナルだと情報を取りに行く人といかない人の差が顕著になるばかりでしょうね.
理学療法学を開封せずにごみ箱に捨てている理学療法士が多い現状からすれば,電子ジャーナルとして発行するといった方法自体は妥当ですね.
和文誌の選択肢が増える
和文誌の選択肢が増えるのは嬉しいですね.
気になるのは審査はどの程度の厳しさになるのかといったあたりでしょう.
査読が厳しいと言われている理学療法学並になるのかしばらく動きを見守る必要がありますね.
今回の発表では年何回発行されるかは記載がありませんが,どのくらいの回数発行されるのかといった点も気になるところです.
雑誌名は?
雑誌名も和名「運動器理学療法学」ということで非常にシンプルで分かりやすいと思います.
英名は「Journal of Musculoskeletal Physical Therapy」,略記名が「JMPT」となるようです.
倫理審査は?
研究倫理に関してですが,これについては以下のように記載があります.
ヘルシンキ宣言および厚生労働省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」など医学研究に関する指針に基づき,対象者の保護や研究に関する説明と同意など倫理的配慮に関する記述を行うこと.
また倫理審査が必要な研究では,著者の所属施設・機関の倫理委員会ないしはそれに準ずる機関の承認を得ていることを必須とし,倫理委員会の名称および承認番号や承認日などの情報を記載すること
これについても理学療法学と同様に倫理審査を必須とするといった内容だと思います.
介入研究に関しては研究に先立ってUMIN-CTRなどの公的な登録システムに登録し,登録 ID などを記載することといった記載もあります.
掲載に関する費用は?
また気になるのが掲載に要する費用です.
理学療法科学のように掲載料が必要なのでしょうか?
基本的には協会院は無料となっております.
筆頭著者または共著者に理学療法士の免許を有する日本理学療法士協会の非会員(休会者を含む)を含む場合には,非会員 1 名あたり審査料 10,000 円と掲載料 10,000 円が徴収されるようです.
日本理学療法士協会会員および非会員(他職種)は審査料,投稿料ともに無料となっております.
理学療法士で非会員であれば20,000円が必要になるということですね.
運動器理学療法学投稿に必要な書式は?
投稿に際しては以下のような書式の提出が義務付けられております.
これも理学療法学とほぼ同様ですね.
投稿・執筆規定
投稿チェック表
投稿フォーマット
投稿承諾書
利益相反自己申告書
今回は新学術誌「運動器理学療法学」の発行について考えてみました.
分科学会の法人化に伴い,運動器に限らず今後さまざまな分野で新しい雑誌が発行されそうですね.
理学療法士が和文雑誌へ投稿する選択肢が増えるのは嬉しいことですね.