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訪問リハビリテーションに向いている理学療法士・作業療法士って?
理学療法士・作業療法士といえば昔は病院のリハビリテーション室で仕事をするといったイメージが強かったと思いますが,最近は訪問リハビリテーションに従事する若い理学療法士・作業療法士も増えてきております.
そんな中で若い理学療法士・作業療法士が抱く悩みの1つとして自分は理学療法士・作業療法士として訪問リハビリに向いているのかどうかといった点です.
訪問リハビリテーションに関しては先日3協会が厚生労働省に対して介護報酬改定に関して声明文を出しましたね.
今回は訪問リハビリテーションに向いている理学療法士・作業療法士について考えてみたいと思います.
外へ出るのが好き
訪問リハビリの場合には医療機関や施設から出向いて仕事をすることになります.
ですのでどちらかというと施設の中で安定して仕事をすることよりも外へ出て仕事をしたいといった方に向いているということになると思います.
場合によってはほとんど事務所に戻ることなく,1日が終わってしまうということもあるでしょう.
これをメリットと考えるかでメリットと考えるかはさまざまだと思いますが,外出することが好きな人にとっては限られた空間で働くよりも良いと考える人もいるでしょう.
また施設で働くのとは異なり,隙間時間を車の中で過ごす必要がありますのでこのあたりも向かない人には向かないかもしれません.
ドライブが好き
基本的に訪問リハビリテーションの移動というのは自動車が多いと思います.
場合によっては徒歩や自転車ということもあると思いますが…
ですので自動車の運転が好きな人にとっては移動時間をドライブ気分で過ごせるでしょうね.
一方で運転が苦手で苦痛で仕方ないという方にとっては運転がストレスになる可能性もあります.
都会だと道路を運転するのもけっこう疲れますので,訪問リハビリを担当するエリアによるところもあるでしょうね.
利用者と密に関わりたい
訪問リハビリの場合,医療機関や施設での勤務と異なり利用者と密に関わることができます.
理学療法士・作業療法士の場合には,医療機関や施設でも対象者と一定の時間関わることができますが,在宅で利用者と関わるというのはご家族も含めての関わりになりますので,より密な関わりができます.
そもそも人とかかわるのがあまり好きでないといった場合には向かないかもしれませんね.
在宅というのは利用者の領域ですので,病院や施設とは異なります.
在宅では病院や施設とは異なり,利用者ならではのルールが存在しますので,われわれ理学療法士・作業療法士もそのルールの中で仕事をする必要があります.
聴き上手な人
リハビリの対象者が病院にいるのか自宅にいるのかの違いはとても大きいです.
医療のパターナリズムは時代と共に縮小してきていると思われますが,病院や施設にいればその環境の重圧からモノを言えない方は多くいらっしゃると思います.
在宅ですと他人の目を気にすることもありませんので,利用者も本音を言いやすくなります.
訪問リハビリテーションに携わる理学療法士・作業療法士は利用者の話を一つ一つ傾聴しながら対処する必要があります.
聴き上手でなければ訪問リハビリは難しいなと常々感じます.
職域や専門性にこだわり過ぎない人
在宅の場合には病院のように完全に分業で仕事が行われるわけではありません.
場合によっては理学療法士・作業療法士が他職種の役割を担う必要がある場合もあります.
厳密には主治医の指示に基づき療養を支援するとはいえ,実際の現場ではイレギュラーなことも多数起こります.
そのためこれは理学療法士・作業療法士の仕事じゃないからと無意味な専門性や職域を振りかざす人は在宅向きではないといえるでしょう.
理学療法士・作業療法士の職域も重要ですが,それ以上に利用者の生活を中心に考えることが求められます.
今回は訪問リハビリテーションに向いている理学療法士・作業療法士について考えてみました.
実際のところ病院や施設より訪問が合う人もいると思います.
病院や施設で勤務する中で自分は理学療法士・作業療法士に向いてないなんて考える方もいらっしゃるかもしれませんが,訪問に転向するとずいぶん楽しく働けたなんて方もいらっしゃいます.
最近は理学療法士・作業療法士の働き方も多様化しておりますので自分に合った働き方を見つけられるとよいですね.
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