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ゴニオメーターを使用することなく関節可動域を測定できる理学療法士・作業療法士が存在する
私が臨床実習生の時代にゴニオメーターを使用することなく,目視で関節可動域を測定できると豪語している理学療法士・作業療法士がいました.
学生時代はこの理学療法士・作業療法士はすごいななんて感じておりましたが,目視で本当に正しく測定ができるのでしょうか?
今回はゴニオメーターを使用することなく関節可動域を測定できる理学療法士・作業療法士について考えてみたいと思います.
理学療法士・作業療法士の目はスカウターより優れているのか?
ドラゴンボール世代の理学療法士・作業療法士であればスカウターってご存じですよね?
装着すると相手の戦闘能力を図ることができるものです.
スカウターでさえ道具を使って戦闘能力を測定するということになるわけですが,ゴニオメーターを使用することなく関節可動域を測定できる理学療法士・作業療法士の目ってスカウターより優れているということでしょうか?
正確な測定ができるわけはない
膝関節伸展可動域なんかゴニオメーターを使用しても誤差が大きいのが実際ですよね.
ゴニオメーターで測定した膝関節伸展可動域の測定値を使って級内相関係数なんかを算出してもあまり高くはありません.
そもそも目視で測定した角度なんて信じられるでしょうか?
目視で測定できなければ理学療法士・作業療法士としては失格だなんて考え方をされる理学療法士・作業療法士のいらっしゃいますからこれは驚きです.
1°単位で目視で測定できる強者理学療法士・作業療法士も
私としては5°単位でもゴニオメーターを使用することなく目視で正確な測定なんか不可能だと思います.
ただ目視で測定できる理学療法士・作業療法士の中には目視で1°単位で測定できるなんて理学療法士・作業療法士もいらっしゃいます.
もはやあなたの眼球は機械ですかと疑いたくなるくらいです.
こういった理学療法士・作業療法士に限って,1°単位での感覚が理解できないと職人ではないなんてことを言い出す始末です.
またこういった理学療法士・作業療法士に限って,MCIDなんかを考慮することもなく,1°の改善が重要なんだとか言ってたりします.
世も末ですね.
目視だからこそ都合の良いように測定値を操作できる
目視で測定する場合には,自分の都合のよいように測定値を操作できます.
自分が介入した後に測定値を大きく見積もる理学療法士・作業療法士も多いのでしょうね.
ゴニオメーターを当ててみるとたいして変わってなかったり…
ゴニオメーターを使用しない理学療法士・作業療法士に限って基本軸・移動軸すら忘れている
またゴニオメーターを使用することなく目視で測定を行っている理学療法士・作業療法士に限って基本軸や移動軸を忘れているなんてのもあるあるですね.
これでは臨床実習生なんて指導できるわけがありません.
実習生の方はゴニオメーターを使用することなく目視で関節可動域を測定している理学療法士・作業療法士に出会ったらまずは疑ってかかった方が良いですね.
今回はゴニオメーターを使用することなく関節可動域を測定できる理学療法士・作業療法士について考えてみました.
理学療法士・作業療法士がいくら職人だからといって目視で関節可動域を正しく測定できるわけがありません。
目視でどのくらい関節可動域を正しく測定できるかといった研究報告なんてバカらしくて誰もやらないかもしれませんが,目視で測定できると豪語している理学療法士・作業療法士の測定値の信頼性を調査する研究なんてのも面白いかもしれませんね.